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お悩みNO.620
コンドウさん
高1息子の様子が変削除
高校1年の息子がネットゲームにはまっています。今年の7月くらいから不登校になり、学校へ行かせようとすると暴力をふるうので、今は食事の時間くらいしか、親子のコミュケーションはありません。息子は、24時間パソコンをつけっぱなしです。寝る時もパソコンをつけたまま、イヤホンで音楽を聞いたまま寝ます
食事の時も、少し話すくらいで、携帯端末を使って、常にゲームの友達と連絡しているようです。
ゲームにはまった理由は、おそらく
学校のいじめと暴力です。学校で、筆箱を捨てられたり、はりつけごっこ(机に固定してくすぐる、脱がすなどの暴行をする理解しがたいもの)をされたりして、学校に行けなくなりました。息子に暴行した生徒は、懲戒処分を受けました

いじめ自体は入学して半月くらいで始まりましたが、6月くらいからエスカレートして7月には堪えられなくなり、不登校になりました

それから息子はネットゲームにはまって、独り言を言いながら寝てる時以外、24時間パソコンに向かっているような状態になりました。
息子はパソコンを使って、いろいろ調べているようです
不謹慎な話ですが、以前にはいじめで自殺した子のネットニュースを見て、ネトゲにはまってれば生きられたのに。と、パソコンの前で泣いてるときがありました。
息子は、ネットゲームで役割があるようで、私たちが話を聞こうとしても、これから、狩りで呼ばれてる。と言って、無視されてしまいます。それでも、呼び止めると、俺、大事な役割があるから、今は話せない、と言われるだけです
ネットゲーム何が楽しいの?と聞いたら やってみればわかるよ、いい住み心地だよ。と言われるんですが、ネットゲームのいいところを話すときだけは、満面の笑みで話してくれます
どうして、ここまで、ひどくなってしまうか、そもそも私たちはネットゲームがどんなものか、詳しくは知りません。そこから理解してあげないといけないんでしょうが、息子が甘えているだけではないか。とも考えてしまいます。

息子が不登校になってから、4か月が過ぎますが、親として何をすればいいのかわからず、とにかく刺激しないことばかりに専念していました。何か、やらないと変わらない、と思い、ネットで探してここに相談しました。よろしくお願いします。
投稿日:2016-11-05
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。
高1の息子さんの不登校・ネットゲーム等に関するお悩みですね。

まず、学校でのいじめに関しては、本当にお子さんは辛かったと思います。
いじめを行った生徒は懲戒処分とのことですが、それだけでは済まされないほどのことです。
怒りさえ感じます。
事実、お子さんはそのことが原因でいまだに学校に行けていないのですから、学校側がまだ未解決の案件として捉えてもらい、徹底した対応を求めましょう。
投稿日:2016-11-06
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
それと並行して、親は子どもにどう接していけばいいのか。

まずは不登校や家庭内暴力を理解していただくためにそれらに関連した内容を以下にまとめましたので参考にしてください。
投稿日:2016-11-06
返信 3
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「不登校について?」

そもそも、不登校とは、次の定義があります。
「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しない、あるいはしたくともできない状況にあること(ただし、病気や経済的な理由によるものを除く)」。
なお、不登校については従来、学校基本調査において30日以上欠席した児童生徒について、その理由別区分として「病気」、「経済的理由」、「学校ぎらい」、「その他」として調査していたところ近年「不登校」という名称が一般的に使用されるようになったことに鑑み平成10年度の調査から上記区分のうち「学校ぎらい」を「不登校」に名称変更した経緯があります。
親として不登校を正確にご理解いただくために、以下の内容をまとめましたので参考にしてください。
・現在では不登校児は約13万人といわれている。
・不登校を生み出す原因のひとつに親の過干渉(先回り)があげられる。
・このように育てられた子供は自立心が育たない、人をすぐに頼る、人のせいにする、幼い、わがまま、神経質なくらいきれい好きかその逆、人の顔色ばかり見て自分を出せない…etc。
・小学校の頃は友人とよく遊ぶ。(友人が多いのではなく誘いを断れない)
・中学生くらいになるとわがままで融通性がない性格が表れて友人が離れていく。
・昼食はひとりで過ごすことが多くなり校内を徘徊して時間をつぶす。そのために周囲からは気持ち悪がられて精神状態は悪化して次第に不登校へとなる。
・また不登校へのきっかけとしては大人にとっては取るに足らないことも多く、はっきりした原因や理由が不明なケースが多い。
・不登校の症状としては、37度くらいの微熱、頭痛、腹痛、吐き気が4大症状。その他には冷たいものを良く飲む、不眠、うるさいと口走る、昼夜逆転、部屋にこもる、ゲーム・ネットにはまる、家族と顔を合わせない、部屋に誰も入れない、自分より弱い妹・弟に強く出る、親と一緒に寝たりお風呂に入る(退行)。
・不登校を生み出しやすい家族としては、夫婦関係が悪い、家族の誰かが亡くなる、過干渉、放任、父性・母性の欠如、母子関係が強すぎる、兄・姉の非行・不登校・引きこもり、親が異常に学歴や世間体を気にする、親が宗教熱心な信者、親が定職に就かない、親の失業、転勤、厳格、威圧的、神経質。
・不登校の子どもを無理に学校へ行かせることはインフルエンザで高熱が出ているのに解熱剤で強引に熱を下げるのと同じで余計に悪化してしまう。
・不登校の子どもは弱者ではなくむしろメンタル面は強い。思い込みが激しくこだわりが強いために周囲に溶け込めない。
・子どもには文句を言わせることが大切。「あの時はこうだった」「あの時、ああ言われた」…。親は黙って横に座り目を見て聴いてあげることが大切。
・不登校児の3割が引きこもりになる。

【不登校の子供の親の不安】(一般例)
?学力の遅れで進学が出来ないのでは?
大切なのは生きる力、知恵、人との関わりであり学校以外でも充分に養える。
?社会性や適応力がみにつかない?
学校以外で自分らしさを発揮できる子がいても良い。現在の学校システムに合わない子がいても不思議ではない。
?学校くらい我慢できないで社会で通用するのか?
必要な我慢もあれば有害な我慢もある。身を削って学校に通うことがマイナスになる。学校は命まで削って通う場ではない。
?無気力人間になるのでは?
無気力で学校に行かないのではない。体調の不調は身体防御反応。
?学校に行かないのならせめて○○してほしい。
学校に行かない代わりに何かをするというのは無理な要求。じっくりと子どもの成長をみる心のゆとりが必要。

【不登校の子どもを持つ親に向けて】(我々からのアドバイス)
? 不登校の状態を責めたり、刺激したりしない。
? 子どもの良い面を見つけ、認めて、誉めて、信頼する、
? 一番悩んでいるのは本人であることを理解する。
? 子どもの言葉や言動から心の中にあるものを理解する。
? 一人の人間として子どもを認める。
? 絶対に焦らず、長い人生のうちの休憩だと思うこと。
? 親に勉強する機会をくれた子どもに心から感謝する。
? 親の焦りは子どもに伝わってしまう。大きな心で子どもに接する。
投稿日:2016-11-06
返信 4
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「不登校について?」

不登校は甘えではありません。
いじめ、先生や友人との相性、家庭環境等で心が折れている状態です。
しかし、いまだに不登校に関する理解不足から「甘えている」「根性が足りない」「逃げているだけ」と言う方もいます。
不登校の子どもたちには、部屋から出られない人もいます。
それは、部屋から出ようとしていないのではなく、部屋から出ることができないのです。
怪我で両足を骨折している人に「マラソンを走れ」とは言いません。
走らない人に「甘えている」とも言いません。
どうか「不登校」に関する正しい知識、また不登校の子どもたちに対する「受容と共感」の姿勢で接してください。
そして何よりも優しく接してあげてください。
投稿日:2016-11-06
返信 5
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「家庭内暴力の対処法?」

まず家庭内暴力の原因としては「子供返り=退行」が挙げられます。

子どもは親を自分の持ち物だと思い込み自分の言いなりにならないと爆発してしまう状態になります。
その場合、いくらおかしなことを言って来ても、またいくら忙しくても手を止めて子供の横に座りうなずきを忘れずじっくり話しを聴いて悪かったと思うことは素直に謝ることが大切です。

30分もあれば暴言は止まり翌日には何事もなかったかのようにケロッとしています。
親がいい加減に聞いていると子供の暴言は2〜3時間続き、しまいには怒りがおさまらず夜中、親の寝室に来て朝まで暴言を聞かされたり、翌日も何時間も暴言を聞かされることになり、それがエスカレートして家庭内暴力へと繋がるのです。

子どもは話しているうちに大声になります。
その声が耳に入り余計に興奮してしまうのです。

また子供の言葉に反論してしまうと余計に子どもを怒らせることになります。

この退行を抑えれば、家庭内暴力に繋がりません。

それには身体接触は止めさせることです。
そのためには、「止めなさい」「イヤだ」とはっきりと言うことです。

また、家庭内暴力は家庭でしか起こりません。
家庭内暴力を起こす子どもは、学校や近所など第三者の前ではまったくそう言う面は見せずいい子であるケースが多いです。
したがって家に誰かを下宿させるという方法も考えられます。

また実際に暴力を振るわれた場合は100%拒否する姿勢を示すことが最も重要です。
暴力に対して暴力で対抗すると必ず復讐されます。暴力は暴力の連鎖を生むだけでなのです。

前述の対処が無理な場合は親(ほとんど母親)が別の場所に避難することも検討してみてください。
その際は、子どもには必ずメッセージを残すことも忘れずに。
「○○くんのことは大切だけど暴力には耐えられないので家を出ます。母より」というメッセージで良いと思います。

そうすると、直後に子どもから電話が来るが携帯には出ないようにしてください。
出ても「テメー、どこ行ってんだ。必ず見つけ出してぶっ殺すぞ」と言われるのがオチです。

2〜3日後に携帯やメールに「ごめんなさい」というメッセージが子どもから来ます。
時間を置くと子どもは後悔し反省するので「帰って来て」という電話が頻繁に入ります。

その段階で子どもとは毎日5分くらいは電話で話しをして2週間ほどしてから食事を作りに家に帰ります。
ただし食事を作ったらまた家を離れる。
子どもは母親の食事を食べて母のありがたみを改めて感じるのです。

また母親が離れることで「母親は本気だ」と言うことを子どもは感じ「今度、暴力を振るえば母親は二度と帰ってこない」と思うようになります。

1ヶ月で十分効果はありますが、一生の問題なので、出来れば2ヶ月の期間を考えた方が良いでしょう。

そして子どもに二度と暴力を振るわないと約束させることも必要です。
これで家庭内暴力は収まり再発することはないはずです。

ただし子どもが謝ったからと言ってすぐに戻ってしまうと「どうせ暴力を振るってもまた謝れば戻ってくる」と言う思いが植えつけられてしまう危険性もありますのでご注意ください。
投稿日:2016-11-06
返信 6
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「家庭内暴力への対処法?」

家庭内暴力は放置すると殺傷事件にまで発展しかねない危険な側面を持っています。
しかし、適切に対応すれば、そのほとんどは解決することが可能です。
家庭内暴力そのものは診断名ではありません。不登校などと同様、ひとつの状態をあらわす言葉です。
それが常に病的なものとは言えませんが、もちろん中には病理性の高いものも含まれています。
ここで述べる家庭内暴力は精神病、すなわち幻覚や妄想などをともなわないもので、治療的対応によって解決が可能なものを指しています。

些細なこと、時には理由もなしに突発する暴力は、家庭の雰囲気を荒涼とさせずにはおきません。
家じゅうを不自然でこわばった沈黙が支配し、家族は本人のちょっとした表情、しぐさにもおびえながら生活する日々を強いられます。
とりわけ母親が暴力を受けやすく、まるで奴隷同然の扱いを何年も受け続けていることがしばしばあります。
誇張ではなく二十四時間、べったりと密着した生活が続き、ゆっくり眠る時間すら奪われてしまいます。
真夜中に叩き起こされ、本人が唐突に思い出した昔の恨みつらみを何時間でも延々と聞かされます。
それでも「母親の相槌が気に入らない」といったことから、理不尽な暴力がはじまります。

家庭内暴力の底にある感情は「悲しみ」です。単純な攻撃性なら、たしかに「気が済む」こともあるでしょう。しかし家庭内暴力は、そのような爽快感とは一切無縁です。暴力を振るうことでみずからも傷つき、暴力を振るう自分が許しがたく、しかしそのような「許せない自分」を育てたのはやはり両親なのだ、という自責と他責の悪循環があるだけです。

家庭内暴力への基本方針は、「暴力の拒否」です。専門家の中には、子供からの暴力は甘んじて受けなさい、といったアドヴァイスをする人もいます。
気が済めばおさまるし、親は暴力を振るわれるだけのことを子どもにしてきたんだから、というのが、その理由のようです。
しかし臨床の現場にたちかえるなら、こうした対応は単純に間違いです。間違っているだけではなく、時には暴力を助長してしまいます。
「進んで暴力に身をさらす」などという行為は、危険な挑発にほかならないからです。

「拒否」といっても、もちろんそれは暴力との「対決」を意味していません。
「対決」もまた、暴力を助長するだけだからです。暴力の拒否とは「暴力を押さえ込むための暴力」をも拒否するということです。
力で家庭内暴力を制圧する試みは、ほとんど確実に失敗します。
暴力は暴力の連鎖しか生み出すことはありません。

また、すぐに入院治療をと焦るのも禁物です。
家庭内暴力の入院治療は、本人が納得した場合にのみ有効ですが、強制的な入院(とくに安易になされる医療保護入院)はほとんどすべての場合失敗します。
家庭内暴力のケースは、強制的に入院させてしまうと、病院内ではまったく「良い子」として振る舞います。
診断のしようもなく、なんの問題行動を起こさない患者さんの行動制限は法的に不可能で、せいぜい長くて一ヶ月程度で退院になるでしょう。
こうして家族への恨みをつのらせながら帰宅した本人が、以前にも増して激しい暴力を振るいはじめるのは時間の問題です。

家庭内暴力について、その重症度、あるいは難しさを決めるのは、暴力の内容ではありません。
むしろ問題となるのは「暴力の続いている期間」ということになります。
かなり激しい暴力であっても、まだはじまって数週間なら、対処は比較的容易です。
しかしそれほど激しさはなくても、何年も続いている慢性的な暴力では、かなり対応が難しくなります。
ここでは大きく分けて、比較的対応しやすい「初期の暴力」と、長期化し、こじれた「慢性的暴力」の二つについて、その対応方法を具体的に述べてみましょう。

どのような対応をするにせよ、まず暴力の背景を十分に理解しておくことはどうしても必要です。
客観的な事実はどうあれ、本人の中では、これまでの人生が惨憺たるものだったとの思いが強くあります。
受験に失敗したこと、自分の容貌のこと、恋人や友人が出来なかったこと、望んだ会社に入れなかったことなど、本人はみずからのこれまでの歴史を、あたかも失敗の連続のように捉えているはずです。
彼らが辛うじて自殺の誘惑に陥らずに済んでいるのは、まさに「失敗」を他人のせいにすることによってです。

しかし本人は必ずしも「自分がこうなったのは親のせい」であると確信しきっているわけではない。
家庭内暴力のケースを治療してゆくなかで、ほとんどすべてのひとが「自分は親に迷惑をかけ続けてきた、ダメな人間である」と告白します。
これもまた、彼らの本心なのです。
このように彼らは自責と他責の間で引き裂かれ、心やすらぐことのない日々を過ごしています。
精神分析家の神田橋條治氏が指摘するように、家庭内暴力の背後にある感情は、「憎しみ」ではなく「悲しみ」なのです。

初期の家庭内暴力を沈静化するためには、まず「刺激しないこと」です。
簡単なようで、これは意外に難しい。
これを確実に成功させるには、本人にとってどんなことが刺激になりうるかを正確に知っておく必要があります。
皮肉や嫌み、あるいは本人を傷つけるような冗談を口にしていませんか?
ついつい決めつけるような、断定的な話し方をしていませんか?
こうしたことも悪い刺激になり得ます。

暴力をふるわずにはいられないほどの「悲しみ」が、どのように起こってきたか。
本人の劣等感を刺激せず、「恥をかかせない」ためには、何に気をつけるべきか。
それを知るためには、ひきこもりとも共通する彼らの葛藤のありようを共感的に理解するところからはじめなければなりません。
そして、ごく初期の家庭内暴力であれば、このような理解とコミュニケーションが十分になされるだけで、きれいに解消することもあるのです。

本人の訴えてくる過去のうらみつらみについては、十分に耳を傾けて下さい。
暴力は完全に拒否して良いのですが、言葉による訴えはそのぶん、しっかりと受容する必要があるからです。
ただし、「耳を傾ける」ことと「いいなりになる」こととは違います。
本人の恨みを言葉として十分に聞き取ること、同時にその言葉に振り回されないことが大切です。
場合によっては、こうして話し合う姿勢をみせるだけで、暴力が沈静化することもあります。

それではさらに重症の、長期にわたって続いている暴力についてはどうでしょうか。
こちらはいうまでもなく、対応が格段に難しくなります。
慢性化に至っている場合、小手先の対応を変える程度では、びくともしないことが多いからです。
いや、それ以前に、対応を変えることすら難しくなっている。
親がそれこそ、蛇に見込まれた蛙のようにすくんでしまい、身動きがとれない状況におかれてしまうのです。
これほどこじれたケースに対してどのような解決策がありうるでしょうか。

比較的穏当な方法として考えられるのは、他人を介在させることです。
これはもちろん、誰かに暴力の仲裁役を頼むということではありません。
そうではなくて、ただ家庭の中に他人が入ってくるというだけでよいのです。
母親へ激しい暴力をふるっていた息子が、妹の婚約者が同居するようになってから、ぴったりと暴力をふるわなくなったというケースを経験したことがあります。
もちろん本人は、他人が入り込むことをひどく嫌うのですが、いったん受け入れてしまうと、それが暴力を鎮めるきっかけになりやすいのです。

ここでいう「他人」には、「警察」も含まれます。
暴力の程度によっては、もちろん警察への通報も考えるべきです。
ただしこれは、「警察が何とかしてくれる」からではありません。
家庭内暴力の場合、家族が通報して警察官が駆けつけてみると、暴力はすっかりおさまっていることがほとんどです。

ご存じの通り警察は、現行犯でもない本人に対して、せいぜい説諭するくらいしか出来ません。
しかし、それでいいのです。
要は「家族は場合によっては警察に通報するほどの覚悟が出来ている」ということが理解されればいい。
「そんなことをしたら、後の仕返しがこわい」と考えて踏みきれない家族も多いのですが、これは家族の態度いけないのです。
通報すべき時は断固として通報し、それを繰り返すこと。
このような毅然とした態度があれば、「仕返し」のおそれはほとんどないといえます。

もう一つ、暴力の拒否のための選択肢として「家族の避難」が挙げられます。
暴力と対決せずに、暴力を拒否するためには、暴力の場面から避難すること。
もちろん家族には多大な負担となるでしょうが、適切に行えば、かなり確実な効果が期待出来ます。
その具体的な方法について述べる前に、次のことは確認しておかねばなりません。これらの方法は、効果も大きいぶんだけ、リスクも伴います。
またタイミングを誤れば、失敗する可能性も十分にあります。
したがって、治療としての「避難」を実践する場合には、専門家と連携することが必要となります。

繰り返し強調しておきますが、避難が有効であるのは、あくまでもそれが適切になされた場合のみです。
くれぐれも「ただ逃げればいい」という短絡的な理解はしないでください。

以下に避難のポイントを整理しておきますので、参考にしてみて下さい。
*治療者と両親の間で、避難の方針と方法について十分に打ち合わせをする
*大きな暴力をきっかけにして避難する(きっかけなしに避難することはむしろ危険)
*怪我をしたような場合、しょうしょう大げさでも入院した方が良い
*避難は必ず、暴力のあった当日のうちに完了する
*当日中に、必ず親から本人に電話を入れる
*電話では「これから定期的に連絡する、生活の心配はいらない、いずれは帰るがいつになるかは判らない、どこにいるかも教えられない、暴力が完全におさまるまでは帰らない」と伝える
*この方針は本人の治療のために専門家と相談し、家族全員の同意を得て決めたことを伝える
*その後は定期的に電話を入れ、必ず五分間だけ話す。時間が来たら途中でも切る
*本人が落ちついたタイミング見計らって、一時的な帰宅や外泊を繰り返す
*外泊時の様子で、特に暴力もなく、また母親と穏やかに会話できる状態で安定したら、帰宅する
*以上のことを、専門家との密接な連携のもとで行う
*親の側は、暴力や脅しに屈せず、誠実で毅然とした態度でことに当たる
*帰宅までに要する期間はさまざまであるが、軽いものであれば一カ月程度でも十分に有効であり、長くても半年ほどで帰宅できることが多い。

以上、参考にしてください。
投稿日:2016-11-06
返信 7
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
いかがでしょうか。

あとは「親子のコミュニケーション」がないとのことですね。
それに関しては、この掲示板に書き込みをしていただくほとんどの方にご紹介している内容がございますので以下をご参考にしてください。
投稿日:2016-11-06
返信 8
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
コミュニケーション(「聴き方」「伝え方」)

■信頼関係の構築
相手との信頼関係の構築を図るためには円滑なコミュニケーションが大切です。
カウンセリングの領域では、カウンセラーとクライアントの信頼関係(専門的には“ラポール関係”といいます)が絶対条件といわれます。ではその円滑なコミュニケーションを図るにはどうすればいいのでしょう。
コミュニケーションの2つの柱ともいえる「聴き方」と「伝え方」に関して紹介します。


■「聴き方」
「聴き方」を意識しながら相手からの話を聴いたことがありますか。
「話し方教室」とか「話し方の本」というのはありますが「聴き方」に関する本は意外と少ないのです。
しかし、円滑なコミュニケーションを図る上ではこの「聴き方」が特に重要です。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく、言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく、「心」の文字が入っている「聴く」です。これは、相手を受け入れて相手の話しに耳と心を傾けることを意味します。専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには以下の2つの聴き方に分かれます。
その2つとは、「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と「能動的聴き方(アクティブリスニング)」です。
それぞれポイントは3つあります。


■「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイント
1.黙って聴く
これは簡単なようで意外と難しいです。
しかし、すべての「聴き方」のベースとなる姿勢です。
相手の話しに意見を割り込まずまずは黙って聴いてあげる聴き方です。
黙って相手を聴き、受容してあげることで信頼関係は更に強いものになるでしょう。

2.うなずく
「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。
1対1で話したときに、どのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの「言語情報が7%」、口調や話の早さなどの「聴覚情報が38%」、あいづちやうなずき等、見た目などの「視覚情報が55%」の割合であったという実験結果があります。
この割合から「7-38-55のルール」とも言われ、「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれています。

話しの内容により大きくうなずいたり小刻みにうなずいたりする聴き方です。
大きくうなずくときは「なるほどねぇ〜」と言う意味があり、小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味を持ちます。それにより相手は「聴いてもらえている」という満足感が得られます。


3.思いを引き出す
「それ、面白そうだからもっと聴かせてよ」「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」「それについて、あなたのほうでも何か言いたいことがありそうだね」、「あなたにとって大事なことのようだね。詳しく聴かせて」等のようにひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。
(※注意:実際の会話は「あなた」ではなく、必ず相手の名前を呼んであげてください。特に相手がお子さんの場合は名前を呼ぶことが効果的です)


■「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイントは…
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾をこちらが繰り返して発しながら聴く方法です。
会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。
そして、相手は「自分の話を聴いてもらえている。理解してもらえている」となります。

ただし相手が意見を求めている場合は繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。
相手から何かを質問をされている場合にその質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます。
その際は、はっきりと自分としての回答をしてあげるといいでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると会話のリズムにアクセントがつき、これも効果的です。
例えば、相手が悩みを打ち明けたとします。
悩みを打ち明け始めると人は一気に捲くし立てるように話し始めます。
それこそ途中でさえぎりたくなるくらいに。
その際に、最後まで聴いてそれをまた繰り返す方法(話しを繰り返す)をすると時間が掛かる作業ですし余計に混乱を生じます。
その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちを汲む
「それは嬉しかったね」「それは悔しいね」「それは腹が立つよね」。
こんなふうに相手の心の中の気持ちをこちらの言葉として伝えることで相手は安心した気持ちで話しを出来ます。
高級クラブに高いお金を払ってまで、サラリーマンが通うのは、高級クラブのママさんたちはこの「気持ちを汲む」等、聴き方に長けているからなのです。


■伝え方
相手に何かを思いを伝えるときには相手に「何を伝えたか」ではなく「何が伝わったか」が大切です。
それを意識することで、相手に対して自分はどれだけ大切に思われているかを実感させる効果があります。
それを伝えるためには「言葉」が大切です。

「これは言わなくても分かるだろう」、「恥ずかしくてこんなことは言えない」。
まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。

相手に思いを伝えたいときは、「Iメッセージ」が効果的です。
相手の行為や出来事を非難がましくなく、事実を述べる伝え方です。

相手にメッセージを伝えるとき、次の2通りの方法があります。
それは、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」です。
コミュニケーションを外す人は、往々にして主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまっているケースが多いです。

例えば…僕がリビングで本を読んでいたとしましょう。
そこへ子どもが入ってきてテレビを大きな音で見始めた。
僕は感情のままに…「うるさい!」「ボリュームを小さくしろ!」「隣の部屋で見なさい!」…と言ってしまう。
これは主語が「あなた=YOU」ですよね。
「“お前が”うるさい!」「“お前が”ボリュームを小さくしろ!」「“お前が”隣の部屋で見なさい!」

こちらの思いを正確に伝え相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「お前が大きな音でテレビを観ることでお父さんは集中して本が読めなくて困ってるんだよ」…これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動→お前が大きな音でテレビを観ることで
影響→お父さんは集中して本が読めなくて
感情→困っているんだよ

その後に「だから音を小さくしろ」と言ってしまうとせっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になります。
「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。


■「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替え
自分の意見を伝え、相手の考えを聴くというのはコミュニケーション(会話)の基本です。
しかし、いくらIメッセージを活用して伝えても、「相手を変えてやろう」という想いが心の奥底にあると、しつこく何度も同じメッセージを発することになります。
これは「審判的表現」といい、圧力によるメッセージ(=お前が変われ!)になってしまいます。

その際は、まず相手の立場に立ち切って傾聴することが大切です。
これが「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替えのタイミングです。
相手の話を聴くことにより、相手の「抵抗」がとれて相手は安心して、自ら変わることができるのです。
また、相手の立場を理解することで、こちらの心にも変化が現れることもあり、他者理解と自己成長が同時に促進されます。

「期待と願望」、「推論と思い込みのズレ」が対人関係のトラブルの元になるのです。
大切なことは“相手を変えようとせず、相手を分かろうとせよ”です。


コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてしんどいです。だから、コミュニケーションがドッジボールにならないように、「聴き方」や「伝え方」を意識して相手とのコミュニケーションを図り、信頼関係の構築に努めてください。
投稿日:2016-11-06
返信 9
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
最後に「ネット・ゲーム」に関してもまとめていますので参考にしてください。
投稿日:2016-11-06
返信 10
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「ネット・ゲーム依存」?

まず、家庭内のルールと、そのルールを破ったときのルール(メタルール)を親子で話し合い決めていくことが大切です。
その際に、親が強引にルールを決め付けるのではなく、子どもが自分で守れるルールと、親が守って欲しいルールを話し合いの中で決めていくことが求められます。
ルールを決める過程においては、子どもが「自分でルールを作った」という意識を持たせることも必要です。
そして、決めたルールは紙に書いて家族が常に見ることが出来るように貼り出します。
そのことで、家族でルールを共有でき、ルールに関する会話も増える効果が望めます。

それでも依存してしまう場合には以下の対処法がありますので参考にしてください。

【症状が軽い場合の対処法の例】
・意思の力でやめる。
・飽きるまで続ける。
・パソコンの電源を入れる前に、やるべきことをやってしまう。
・電子メールはやめて普通の手紙やハガキを出す。
・インターネットに接続する時間を決め、その時間はネットに集中する。その時間以外はパソコンの前に行かない。
・キーボードを打てないように、軍手などをする。
・自宅に帰らずに、図書館や喫茶店で時間を費やす。
・ネットに接続したくなったらとりあえず部屋を出て散歩をする。
・パソコンに(オンラインではない)ゲームをインストールし、接続したくなったらそのゲームをやることにする。
・とりあえず接続時間をこまめに記録してみる。
・インターネット以外に集中できることを無理矢理見つける。
・新しい趣味を見つけて熱中する。昔やっていた趣味などに再度取り組んでみる。
・旅行に行く。
・一人暮らしの人なら、しばらくパソコンのない実家に行く。
・友人に事情を話し、しばらく居候する。
・パソコンと電話線の接続を切る。
・パソコンと電話線の接続コードを捨てる。
・プロバイダーのパスワードをパソコンから消し、書類などもすべて破棄する。
・モデムやTAを取り外し、どこかにしまう。友人に預ける。
・モデムやTAを破壊し、捨てる。
・プロバイダーの契約を破棄する。
・まとまった時間のとれる週末などに、食事もしないでひたすら接続し続け、いやになったらやめて、もう接続しない。


【症状が重い場合の対処法】
(1)現状の把握
1週間程度の期間を決め、インターネットでの活動内容を詳細に記録する。形式は気にしない。
例えば次のような項目について記録します。
・1日のメールの受信記録、送信記録。読み書きに使った時間。どんな利益があったかの評価。
・見に行った掲示板の名前、自分が書き込んだ掲示板の名前、件数、興味を持った書き込みの内容。それを読んだことによる利益の評価。
・どこのチャットサイトに行ったか。誰とどのくらいの時間チャットしたか。どんな内容だったか。自分にとっての利益の評価。
・オンラインゲームの開始時刻と終了時刻、その内容。自分の感情。自分にとっての利益の評価。
・検索サイトを使って情報を収集したなら、検索した内容、使った時間、それが役に立ったかどうかの評価。

これらが記録されたら、それを整理してみる。
どの活動にどれだけ時間を使ったか、どんな利益があったかまとめる。

(2)失った時間の検討
もしインターネットを使っていなかったら、何に時間を使っていたか、あるいは何に時間を使いたいかを考える。
今やりたいことがないからインターネットに接続してしまうという場合、かつての自分の趣味や人生の目標などを思い出し、ネットへ接続した時間を活用できないか考えてみる。
考えたことを、ノートなどに記載する。

(3)目標の設定
(1)(2)の結果を見ながら、今週の接続時間の目標を決める。なるべく無理のない目標にする。
例えば週に70時間アクセスしていた人ならば50時間に減らすなど。
実際のアクセスの際には、その接続でやることと時間を決め、それが終わったらすぐに接続をきるよう努力する。
やるべき項目を付箋紙に書き(○○へ書き込み、△△へメールを書くなど)、画面の横にでも貼っておくと接続を切りやすい。

(4)引き続き、状況の把握
 (1)で行ったインターネットでの活動内容の記録を続ける。そして目標を達成できたかどうか評価し、再度目標を立てる。

(5)他人への協力の依頼
インターネットに理解があり、インターネット依存症のこともある程度知っている友人や知人を見つけ、協力を依頼する。
自分の現状や目標を説明し、目標の達成状況を報告し、励ましや叱咤をもらう。
協力を依頼できる友人や知人が見つからない場合、ネットで見るけることも可能かもしれない。理解してくれそうな管理者がいる掲示板に書き込んだり、自分のサイトの訪問者や信頼できるメールフレンドに協力を依頼しても良いかもしれない。

(6)他人への協力
だれかがインターネット依存症に悩み、克服しようとしていたら、その人の活動を励ますなどして協力する。
それが自分自身の回復への気持ちの維持につながるし、戒めにもなる。

(7)健全なアクセス状態の維持
アクセスする目的や時間をあらかじめ決めておき、それ以上のアクセスはしない。
その状態を維持する。
投稿日:2016-11-06
返信 11
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「ネット・ゲーム依存」?

『インターネット依存症』は日本ではまだ疾患として正式に認知されて いませんが、最近特に注目を浴びてきている病的症状です。
専門に扱う病院もでき、治療にあたる病院が今後さらに増えることが想定できます。
症状が、うつ状態だったり、視力の低下だったり、肩こり、倦怠感などを伴うことも 多いので、ネット依存専門医でなくても、他の医療機関で 症状やネットの利用状況も説明の上、相談にのってもらうことも選択肢のひとつです。

軽度の依存症の場合、身近な人間がその人の日常のインターネットの使い方をよく見ないと『依存かもしれない』と判断することは難しいかもしれません。
本人に自覚がない場合がほとんどです。
・用もないのに何となくインターネットにつないでしまう。
・今までしていたことをせずインターネットをするようになる。
・周囲から見てインターネットをしすぎだと感じる。
・常に携帯電話を手にしている。

まずは、子どもと一緒に「利用時間」「利用時間帯」についてルールを設定することが大切です(朝・深夜には利用しない・利用時間は1~2時間程度にする等)。
そして、ルールを守れなかったときのルール(メタルールといいます)も同時に設定してください。
これも子どもと一緒に考えることが大切です。

また本人にその実態を知ってもらうために、カレンダーに一日の自分のネット利用時間数を記入させるという方法もあります。客観的に自分がネットに何時間を費やしているかを把握させることが目的です。
そして、1日に利用する時間×1週間または1日に利用する時間×1カ月をし、時間の浪費を意識させる。長時間のネット使用は『うらしま太郎』状態になってしまうことと同じ。数年後、自分だけ時が止まっていたことに気づき、辛くなると、未来の自分を予測させる)。

そのほかには以下の方法もあるので参考にしてください。

・可能であれば、同じコンテンツを利用してみた上で、子どもと対話をしてみる(SNS・オンラインゲームなど)。
※ただ親が依存することのないように注意を払ってください(ミイラ取りがミイラにならないで)。

・フィルターの時間制限などを利用して決まった時間は接続できないように設定する。


次に、重度のケースをご紹介します。

重度の依存症になると、自分自身や家族の力で回復することはきわめて難しくなります。

症状としては
・会社をやめる、学校に行かなくなる。
・パソコンを取り上げようとすると切れる。暴力をふるう。
・インターネット以外のことはしなくなる。
・性格や考えることがまるで別人のようになってしまう。
など他にもいろいろと深刻な問題があります。
家族の崩壊につながっていくケースもあります。

どうですか?
すべてではないかもしれませんが、お子さんは重度の状態に近いのではないでしょうか。

家族の力だけではどうにもならない。
ではどうしたらよいのでしょう?
依存症のサイトではほとんどの場合が「専門医にかかることをお薦めします」とありますが、インターネット依存症だけを扱っている専門医はまだないようです。
ですが病状によってうつ病や神経症を併発することが多く、精神神経科や診療内科などで診察を受けている方が多いようです。

以下は病院に通わなくても治ったケースの例をご紹介します(あくまでも「例」です)。

◇ 自分自身で回復したケース ◇
・インターネットに飽きる。
・周りの依存傾向のある人をみて嫌になる。
・たまたまネットに接続できない期間があり、一時的に遠ざかったことにより気分が楽になった。
・ネット上で嫌な思いや怖い思いをする
・パソコンが壊れる。
・インターネットへの接続ができなくなる(料金未払いなど)。

◇ 周囲の人の力によって依存から回復したケース ◇
・客観的に自分をみるようにいう。
・失ったものはないか気付かせる(恋人・友達・勉強・仕事)。
・依存症の人間をみせる。
・ほかの事に興味を持たせる。
・パソコンを手放せない場合はパソコンを利用したほかのこと(絵を描く)などに興味を持たせる
・まったく違うものに興味を持たせる(本を読む、音楽に興味を持つ、友達と遊ぶ)
・インターネットを始める前は何をしていたか思い出させる。
・パソコン・携帯を取り上げる。
・依存から回復した人の体験談を話す、見せる。
・依存で苦しむ人の体験談を話す、見せる。

ただ重度依存の人は「自覚がない場合」や「自分が依存だと認めたくない場合」、また「依存だからどうした?」と開き直る場合があり、風邪薬を飲むように簡単に治すことはできません。
心してかかっても、家族や本人が心身共にひどく傷つく可能性も高いと思います。

また重度の場合、性格も考え方も変わってしまっているので、パソコンを取り上げようとして喧嘩になる、押さえ切れない衝動を暴力にして、身内や外に向けて発散してしまうかもしれません。
予期せぬことが起こる可能性も考えに入れなければならないと思います。

◇ 病気と判断しづらいケース ◇

ネット依存の難しい面はいろいろあります。
症状として一概に病気と判断しづらいケースもあるようです。
鬱症状や「会社に行けない・学校に行けない」などの状態は分かりやすいのですが、学校へは毎日行っており一見普通の生活をしている。ですが『インターネット依存』というケースもあります。

例えばよくあるケースですが、
北海道に住む普通の高校生がいます。
毎日学校へ行き友達もいます。だれから見ても普通の高校生です。
ここ半年ほど、彼は家に帰るとパソコンを立ち上げ、食事に30分くらいリビングに来るほかは自室でインターネットをしています。
テレビも最近では面白くないようで、見ることはありません。
毎晩ネットでコミュニティサイトへ行き、いろんな人と話したりチャットをしています。
特定のチャット相手もいて、今度東京に住んでいるという彼女と会う約束をしています。
相手は自称23歳の主婦です。

このケースの場合、ご相談頂いた内容とは違うかもしれません。
でもネットに潜んでいる危険性を伴うことに接しているという意味としては同じです。

この彼の場合もし「ネットは一週間やめなさい」といったら彼はどんな反応をするのでしょう?
・携帯でチャットをする
・隠れてネットをするようになる
・切れて親に暴力を振るう
・むしゃくしゃして通りがかりの人を殴る

一見普通の高校生の彼。
普通の日常の中に、見た目にはわからない『依存』の怖さは潜んでいるのです。

取り返しが付かない状態にならないように周囲の人が知識を身につけ早期に復帰への手引きができるといいと思います。
投稿日:2016-11-06
返信 12
コンドウさん
返信削除
息子の通う高校とは9月の終盤から、再登校に向けた話し合いをしていますが、息子は何をして学校へはいかない、と言う状態です。いままで何度か、担任の先生と電話で話をしたり、学校のみんなが帰宅した時間に学校の保健室でスクールカウンセラーの方と話をしましたが、それでも、学校へ行かないという状態です
担任の先生やスクールカウンセラーの方が、いじめをした生徒への指導をしっかり行い、今度した場合はそれなりの処分をすると警告してある。と話しても、本人は信じませんでした。
今日の夕方、高校から電話がかかってきましたが、息子は電話で少し話をすると、すぐに電話は切ってしまいました

心配になって、息子を問い詰めると
暴力が始まりました。先生の書き込んでくれた方法を実践してみても、あまり効果はありませんでしたが、夕食の時に少し話をしてくれました

息子の話では、夜、仮眠をとるときに
いつも、自分がネットゲームが使っているキャラクターが現われ、高校でいじめられていたときと、今、ネットゲームでたくさんの仲間に囲まれて暮らしているときと、「どっちが好き?」と聞かれ、フラッシュバックが起きることもあるようです。毎晩ではない、と息子は言いますが、週に何回かは、このような夢を見る、と訴えています
さらに、ゲーム中は、話されても聞こえないくらい、本気でやっているそうです。
息子の話によると、息子はそのネットゲームではかなり規模の大きいグループにいるようで、そこで幹部として、数人を指揮したり、プレイヤー同士の戦いの際に、最前線で戦ったりするようです。役割が役割なだけに、抜け出せないし、ちゃんと与えられた仕事をこなすと、たくさんの報酬がもらえて、リーダー格の上層部や、自分が指揮する隊の人たちから、褒められるので、うれしいそうです
現実では、頼りにされなかったけど、ネットゲームをして救われた、と言っていました。

申し訳ないんですが、私たちには、この息子の感情が理解できない部分があります。単なるネットゲーム依存ではないのもわかっています。息子の状態がここまでになっているとは知りませんでした。親としては、ダメな対応もあったのかもしれません。
明日以降、高校側とも、もっと話をして、どうしたら少しでも登校できるようになるか、いじめを起こした生徒たちの今の様子はそうなのか、など詳しく聞きます。
ちょっと、心配なので、行政の相談窓口を探して、相談してみようと思います。
投稿日:2016-11-06
返信 13
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
行政の相談窓口を探して相談してみようと思っているとのこと。
賛成です。

ひとりで抱え込まず、然るべき機関に相談して解決に導く方法で成功した例はたくさんあります。
その際はしっかりと時系列で事実を伝えましょう。
感情的になると行政は聞く耳を持ってくれません。
投稿日:2016-11-08
返信 14
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
一方で、我々が書き込んだ内容を実践して頂いたとのこと。
ありがとうございます。

ただし、あまり効果はなかったのですね。
ご相談いただいた案件に即効薬はないと考えています。
決して自己弁護しているのではありません。
一回や二回実践して結果が得られないと実践しなくなってしまうケースがありますが、途中で諦めてはそこでお終いです。
諦めずに継続して実践していただくことを望みます。
投稿日:2016-11-08
返信 15
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
ネット依存に関しては確かに単なるネット依存ではなく、かなり根深い依存性があるとお察しします。

できれば、ネット依存外来等、専門の医師に相談することをお勧めします。
投稿日:2016-11-08
返信 16
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
ご参考までに以下に「家庭内暴力」に関してまとめたものをご紹介します。
お時間がある際に読んでいただければ幸いです。
投稿日:2016-11-08
返信 17
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「家庭内暴力の対処法?」

まず家庭内暴力の原因としては「子供返り=退行」が挙げられます。

子どもは親を自分の持ち物だと思い込み自分の言いなりにならないと爆発してしまう状態になります。
その場合、いくらおかしなことを言って来ても、またいくら忙しくても手を止めて子供の横に座りうなずきを忘れずじっくり話しを聴いて悪かったと思うことは素直に謝ることが大切です。

30分もあれば暴言は止まり翌日には何事もなかったかのようにケロッとしています。
親がいい加減に聞いていると子供の暴言は2〜3時間続き、しまいには怒りがおさまらず夜中、親の寝室に来て朝まで暴言を聞かされたり、翌日も何時間も暴言を聞かされることになり、それがエスカレートして家庭内暴力へと繋がるのです。

子どもは話しているうちに大声になります。
その声が耳に入り余計に興奮してしまうのです。

また子供の言葉に反論してしまうと余計に子どもを怒らせることになります。

この退行を抑えれば、家庭内暴力に繋がりません。

それには身体接触は止めさせることです。
そのためには、「止めなさい」「イヤだ」とはっきりと言うことです。

また、家庭内暴力は家庭でしか起こりません。
家庭内暴力を起こす子どもは、学校や近所など第三者の前ではまったくそう言う面は見せずいい子であるケースが多いです。
したがって家に誰かを下宿させるという方法も考えられます。

また実際に暴力を振るわれた場合は100%拒否する姿勢を示すことが最も重要です。
暴力に対して暴力で対抗すると必ず復讐されます。暴力は暴力の連鎖を生むだけでなのです。

前述の対処が無理な場合は親(ほとんど母親)が別の場所に避難することも検討してみてください。
その際は、子どもには必ずメッセージを残すことも忘れずに。
「○○くんのことは大切だけど暴力には耐えられないので家を出ます。母より」というメッセージで良いと思います。

そうすると、直後に子どもから電話が来るが携帯には出ないようにしてください。
出ても「テメー、どこ行ってんだ。必ず見つけ出してぶっ殺すぞ」と言われるのがオチです。

2〜3日後に携帯やメールに「ごめんなさい」というメッセージが子どもから来ます。
時間を置くと子どもは後悔し反省するので「帰って来て」という電話が頻繁に入ります。

その段階で子どもとは毎日5分くらいは電話で話しをして2週間ほどしてから食事を作りに家に帰ります。
ただし食事を作ったらまた家を離れる。
子どもは母親の食事を食べて母のありがたみを改めて感じるのです。

また母親が離れることで「母親は本気だ」と言うことを子どもは感じ「今度、暴力を振るえば母親は二度と帰ってこない」と思うようになります。

1ヶ月で十分効果はありますが、一生の問題なので、出来れば2ヶ月の期間を考えた方が良いでしょう。

そして子どもに二度と暴力を振るわないと約束させることも必要です。
これで家庭内暴力は収まり再発することはないはずです。

ただし子どもが謝ったからと言ってすぐに戻ってしまうと「どうせ暴力を振るってもまた謝れば戻ってくる」と言う思いが植えつけられてしまう危険性もありますのでご注意ください。
投稿日:2016-11-08
返信 18
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「家庭内暴力への対処法?」

家庭内暴力は放置すると殺傷事件にまで発展しかねない危険な側面を持っています。
しかし、適切に対応すれば、そのほとんどは解決することが可能です。
家庭内暴力そのものは診断名ではありません。不登校などと同様、ひとつの状態をあらわす言葉です。
それが常に病的なものとは言えませんが、もちろん中には病理性の高いものも含まれています。
ここで述べる家庭内暴力は精神病、すなわち幻覚や妄想などをともなわないもので、治療的対応によって解決が可能なものを指しています。

些細なこと、時には理由もなしに突発する暴力は、家庭の雰囲気を荒涼とさせずにはおきません。
家じゅうを不自然でこわばった沈黙が支配し、家族は本人のちょっとした表情、しぐさにもおびえながら生活する日々を強いられます。
とりわけ母親が暴力を受けやすく、まるで奴隷同然の扱いを何年も受け続けていることがしばしばあります。
誇張ではなく二十四時間、べったりと密着した生活が続き、ゆっくり眠る時間すら奪われてしまいます。
真夜中に叩き起こされ、本人が唐突に思い出した昔の恨みつらみを何時間でも延々と聞かされます。
それでも「母親の相槌が気に入らない」といったことから、理不尽な暴力がはじまります。

家庭内暴力の底にある感情は「悲しみ」です。単純な攻撃性なら、たしかに「気が済む」こともあるでしょう。しかし家庭内暴力は、そのような爽快感とは一切無縁です。暴力を振るうことでみずからも傷つき、暴力を振るう自分が許しがたく、しかしそのような「許せない自分」を育てたのはやはり両親なのだ、という自責と他責の悪循環があるだけです。

家庭内暴力への基本方針は、「暴力の拒否」です。専門家の中には、子供からの暴力は甘んじて受けなさい、といったアドヴァイスをする人もいます。
気が済めばおさまるし、親は暴力を振るわれるだけのことを子どもにしてきたんだから、というのが、その理由のようです。
しかし臨床の現場にたちかえるなら、こうした対応は単純に間違いです。間違っているだけではなく、時には暴力を助長してしまいます。
「進んで暴力に身をさらす」などという行為は、危険な挑発にほかならないからです。

「拒否」といっても、もちろんそれは暴力との「対決」を意味していません。
「対決」もまた、暴力を助長するだけだからです。暴力の拒否とは「暴力を押さえ込むための暴力」をも拒否するということです。
力で家庭内暴力を制圧する試みは、ほとんど確実に失敗します。
暴力は暴力の連鎖しか生み出すことはありません。

また、すぐに入院治療をと焦るのも禁物です。
家庭内暴力の入院治療は、本人が納得した場合にのみ有効ですが、強制的な入院(とくに安易になされる医療保護入院)はほとんどすべての場合失敗します。
家庭内暴力のケースは、強制的に入院させてしまうと、病院内ではまったく「良い子」として振る舞います。
診断のしようもなく、なんの問題行動を起こさない患者さんの行動制限は法的に不可能で、せいぜい長くて一ヶ月程度で退院になるでしょう。
こうして家族への恨みをつのらせながら帰宅した本人が、以前にも増して激しい暴力を振るいはじめるのは時間の問題です。

家庭内暴力について、その重症度、あるいは難しさを決めるのは、暴力の内容ではありません。
むしろ問題となるのは「暴力の続いている期間」ということになります。
かなり激しい暴力であっても、まだはじまって数週間なら、対処は比較的容易です。
しかしそれほど激しさはなくても、何年も続いている慢性的な暴力では、かなり対応が難しくなります。
ここでは大きく分けて、比較的対応しやすい「初期の暴力」と、長期化し、こじれた「慢性的暴力」の二つについて、その対応方法を具体的に述べてみましょう。

どのような対応をするにせよ、まず暴力の背景を十分に理解しておくことはどうしても必要です。
客観的な事実はどうあれ、本人の中では、これまでの人生が惨憺たるものだったとの思いが強くあります。
受験に失敗したこと、自分の容貌のこと、恋人や友人が出来なかったこと、望んだ会社に入れなかったことなど、本人はみずからのこれまでの歴史を、あたかも失敗の連続のように捉えているはずです。
彼らが辛うじて自殺の誘惑に陥らずに済んでいるのは、まさに「失敗」を他人のせいにすることによってです。

しかし本人は必ずしも「自分がこうなったのは親のせい」であると確信しきっているわけではない。
家庭内暴力のケースを治療してゆくなかで、ほとんどすべてのひとが「自分は親に迷惑をかけ続けてきた、ダメな人間である」と告白します。
これもまた、彼らの本心なのです。
このように彼らは自責と他責の間で引き裂かれ、心やすらぐことのない日々を過ごしています。
精神分析家の神田橋條治氏が指摘するように、家庭内暴力の背後にある感情は、「憎しみ」ではなく「悲しみ」なのです。

初期の家庭内暴力を沈静化するためには、まず「刺激しないこと」です。
簡単なようで、これは意外に難しい。
これを確実に成功させるには、本人にとってどんなことが刺激になりうるかを正確に知っておく必要があります。
皮肉や嫌み、あるいは本人を傷つけるような冗談を口にしていませんか?
ついつい決めつけるような、断定的な話し方をしていませんか?
こうしたことも悪い刺激になり得ます。

暴力をふるわずにはいられないほどの「悲しみ」が、どのように起こってきたか。
本人の劣等感を刺激せず、「恥をかかせない」ためには、何に気をつけるべきか。
それを知るためには、ひきこもりとも共通する彼らの葛藤のありようを共感的に理解するところからはじめなければなりません。
そして、ごく初期の家庭内暴力であれば、このような理解とコミュニケーションが十分になされるだけで、きれいに解消することもあるのです。

本人の訴えてくる過去のうらみつらみについては、十分に耳を傾けて下さい。
暴力は完全に拒否して良いのですが、言葉による訴えはそのぶん、しっかりと受容する必要があるからです。
ただし、「耳を傾ける」ことと「いいなりになる」こととは違います。
本人の恨みを言葉として十分に聞き取ること、同時にその言葉に振り回されないことが大切です。
場合によっては、こうして話し合う姿勢をみせるだけで、暴力が沈静化することもあります。

それではさらに重症の、長期にわたって続いている暴力についてはどうでしょうか。
こちらはいうまでもなく、対応が格段に難しくなります。
慢性化に至っている場合、小手先の対応を変える程度では、びくともしないことが多いからです。
いや、それ以前に、対応を変えることすら難しくなっている。
親がそれこそ、蛇に見込まれた蛙のようにすくんでしまい、身動きがとれない状況におかれてしまうのです。
これほどこじれたケースに対してどのような解決策がありうるでしょうか。

比較的穏当な方法として考えられるのは、他人を介在させることです。
これはもちろん、誰かに暴力の仲裁役を頼むということではありません。
そうではなくて、ただ家庭の中に他人が入ってくるというだけでよいのです。
母親へ激しい暴力をふるっていた息子が、妹の婚約者が同居するようになってから、ぴったりと暴力をふるわなくなったというケースを経験したことがあります。
もちろん本人は、他人が入り込むことをひどく嫌うのですが、いったん受け入れてしまうと、それが暴力を鎮めるきっかけになりやすいのです。

ここでいう「他人」には、「警察」も含まれます。
暴力の程度によっては、もちろん警察への通報も考えるべきです。
ただしこれは、「警察が何とかしてくれる」からではありません。
家庭内暴力の場合、家族が通報して警察官が駆けつけてみると、暴力はすっかりおさまっていることがほとんどです。

ご存じの通り警察は、現行犯でもない本人に対して、せいぜい説諭するくらいしか出来ません。
しかし、それでいいのです。
要は「家族は場合によっては警察に通報するほどの覚悟が出来ている」ということが理解されればいい。
「そんなことをしたら、後の仕返しがこわい」と考えて踏みきれない家族も多いのですが、これは家族の態度いけないのです。
通報すべき時は断固として通報し、それを繰り返すこと。
このような毅然とした態度があれば、「仕返し」のおそれはほとんどないといえます。

もう一つ、暴力の拒否のための選択肢として「家族の避難」が挙げられます。
暴力と対決せずに、暴力を拒否するためには、暴力の場面から避難すること。
もちろん家族には多大な負担となるでしょうが、適切に行えば、かなり確実な効果が期待出来ます。
その具体的な方法について述べる前に、次のことは確認しておかねばなりません。これらの方法は、効果も大きいぶんだけ、リスクも伴います。
またタイミングを誤れば、失敗する可能性も十分にあります。
したがって、治療としての「避難」を実践する場合には、専門家と連携することが必要となります。

繰り返し強調しておきますが、避難が有効であるのは、あくまでもそれが適切になされた場合のみです。
くれぐれも「ただ逃げればいい」という短絡的な理解はしないでください。

以下に避難のポイントを整理しておきますので、参考にしてみて下さい。
*治療者と両親の間で、避難の方針と方法について十分に打ち合わせをする
*大きな暴力をきっかけにして避難する(きっかけなしに避難することはむしろ危険)
*怪我をしたような場合、しょうしょう大げさでも入院した方が良い
*避難は必ず、暴力のあった当日のうちに完了する
*当日中に、必ず親から本人に電話を入れる
*電話では「これから定期的に連絡する、生活の心配はいらない、いずれは帰るがいつになるかは判らない、どこにいるかも教えられない、暴力が完全におさまるまでは帰らない」と伝える
*この方針は本人の治療のために専門家と相談し、家族全員の同意を得て決めたことを伝える
*その後は定期的に電話を入れ、必ず五分間だけ話す。時間が来たら途中でも切る
*本人が落ちついたタイミング見計らって、一時的な帰宅や外泊を繰り返す
*外泊時の様子で、特に暴力もなく、また母親と穏やかに会話できる状態で安定したら、帰宅する
*以上のことを、専門家との密接な連携のもとで行う
*親の側は、暴力や脅しに屈せず、誠実で毅然とした態度でことに当たる
*帰宅までに要する期間はさまざまであるが、軽いものであれば一カ月程度でも十分に有効であり、長くても半年ほどで帰宅できることが多い。

以上、参考にしてください。
投稿日:2016-11-08
返信 19
コンドウさん
報告です削除
11月10日に行政の方に相談へ行きました
聞き来たいことや相談する事、息子の行動はノートに記録して、それをもとに相談してきました。
1時間程度相談の時間があり、ネットゲームにはまる理由や、治療の方法、ネット依存専門の病院などの情報を得る事ができました。相談した方に、息子のネットゲーム依存にはまった経緯について、記録や息子の行動をもとに聞いたところ「現実逃避での依存の可能性がある」とのことでした。
その上で、適切な治療のためには
息子がハマっているネットゲームのギルドとの関係を考える必要もある。と言われました。息子が、その言葉を聞いたときに怒り出したので、そこで相談は中止になってしまいました。次回の相談の予定はまだありませんが、ネット依存専門の病院に電話をしてみたいと思います

また、息子の高校の担任の先生とスクールカウンセラーの方に、時間を作っていただき、今日の午前にお話ができました。今回の話し合いでは、再登校をあまり深く話さず、ネットゲーム依存の相談となりました。
その相談では、まず、スクールカウンセラーの方が、息子にネットゲームにはまった経緯を聞ける範囲で聞いて、その後、スクールカウンセラーの方から、ネットゲーム依存の症状についての情報と、息子から話を聞いた結果「いじめと関りがあるのではないか」との、見解をいただきました。そして、担任の先生が「いじめの加害者の生徒と対面する時間を作ってみては?」と提案してきました、息子に安心してもらうには、いじめた本人が反省していることを見せる必要があると、思ったようです。今、そのいじめの加害者生徒との対面は、日程を調整していますが、おそらく11月中には、と言われました。

学校の面談の後、家族揃っての外食をしました。家族揃って、ご飯を食べるのは、何カ月ぶりだろう、と私たちは喜んでいましたが、息子はあまり喜んでいませんでした。家に帰ったのは午後3時くらいでした、何も言わずにネットゲームを始めてしまい、今日は大事な日だから徹夜する、と徹夜宣言までされました。

息子が、ゲームしているとき、私たちは夕飯を食べてました、そしたら、息子が私たちに、携帯でメールを送ってきました。食事を中断して、メールを見ると
「お父さんとお母さんは、僕の事を
どうしたいんだい?ゲームを辞めさせたいのかい?最近面談とか相談とか多いけれど、なんで?、僕はいじめで
死にたいと思ったいる時に、救ってくれたのがネットゲームなんだよ、邪魔しないでくれる?」って書いてありました。
息子は、いつもの一人称に「俺」を使いますし、もっと、言葉は雑で人を傷つける事も普通に言ってしまうような子なんですが、とても丁寧に書いてあって、一人称も変わっていました。いつもなら、怒り狂って、暴力をふるうのに、今日はやけに静かでした。
部屋を覗くと、誰かと電話しながらゲームをしてました。その時の一人称は僕でした。口調もやけに丁寧でした。私たちは「息子はゲームの世界に行ってしまったのか・・」と思いました。ゲーム内の人格の使っている口調と私たちに送ってきたメールの口調が同じだったからです。
ついさっき、部屋でゲームをしてる息子から電話でメールがあり、これからは、メールでしか話さない、僕を理解するまで。とだけ書いてありました。息子の部屋は、鍵がかかっていて、開けられませんでした。息子の部屋のドアをたたくと、うるさいよ。とメールが来ました。
息子は何で、ここまで悪くなってしまったんでしょうか。面談や相談の予定を詰め込みすぎて怒っているでしょうか。
夫が、お前はいじめで辛かったんだよな とメールで送信しても、そんなに簡単じゃない、僕は頼れる仲間を見つけたんだ、恋人もできたんだよ。って返信されたそうです。
無理に話しかけるのは危険かもしれませんが、息子と一言でもいいから、部屋の外で話してほしいんです。ですから、今夜は少し頑張ろうと思います。
いままで、いじめでネットゲームにはまることをそんなわけがない、とバカにしてきましたが、今回、とても分かりました。
息子が直接話す条件にしている
「僕を理解すること」の助けになるかもしれないので、先生にできる限りで聞きたいことがあります。
いじめでネットゲームにはまり、頼れる仲間を見つけたときの気持ちって、どんな感じなんでしょうか。先生なりの解答をお聞かせください。私たちも、考えます。また、近いうちに報告します。
投稿日:2016-11-12
返信 20
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
>いじめでネットゲームにはまり、頼れる仲間を見つけたときの気持ちって、どんな感じなんでしょうか。先生なりの解答をお聞かせください。


上記のご質問に対して我々の見解を述べさせていただきます。

それは「やっと仲間に出会えた。二度と離したくない、離れたくない」という感情でしょう。
リアルの世界でのいじめで人間関係に疲れ切っている状態の時に、ネットゲームの仲間が救いの手を差し伸べてくれたと錯覚をしているのです。

したがって「現実逃避」という感情もあります。

だから、ネットの仲間のことを否定されると必要以上に怒り狂うのです。
ですからギルドのことを持ち出された際に怒り出したのでしょう。
この掲示板でもギルドの仲間との関係を断ち切るために入院された事例もあります。
その際に大切だったのは「本人がそうしたかった」ということです。

結局、現実の世界で疲れ切ってネットの世界にはまったものの、昼夜問わずネットをして、太陽の光を浴びることなく部屋にこもり続け、食事もお風呂も疎かになり、人間らしい生活のリズムが崩壊し、リアルの世界の時よりも更に疲れ切ってしまったのです。
だから本人から大切な大切なギルドとの関係を断ち切りたいと希望あったのです。
投稿日:2016-11-13
返信 21
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
時間は掛かるかもしれませんが、ネットの世界よりも、リアルの世界の方が魅力的だ・安心だということを分からせない限り、いつまで経ってもリアルの世界には戻ってこないでしょう。

それらを見出すのが親の役目です。
投稿日:2016-11-13
返信 22
コンドウさん
息子について削除
返信までにだいぶ時間がかかりましたが
事態が少し動いたので、返信します
息子がゲームで食べていく と言い始めました。今も、高校に通えていない状態で、進級も難しいと言われてしまいました。そして、去年の暮れに、いきなり息子が、転校したいけどいい?って聞いてきました。
どこに転校したいか聞いたら、プロのゲームプレイヤーを育成する専門学校やユーチューバー育成学校への進学実績が多いサポート校でした
息子は「ゲームは何してもやめられないから、ゲームで食べてく」と言ってきました。私たちは「失敗したらどうする?」と聞いたら、息子は
「勉強して、登録販売者の資格とる、登録販売者のバイトしながらゲーマーやる」って言ってきました。実際に
今年に入ってからは1日に30分くらいですが勉強を始めました。息子は、高校に行けなくなる前は、医療職にあこがれていて、医学にも興味がありました。それで息子は、学歴制限が撤廃され誰でも受けられるようになった、登録販売者をとるといったんだと思います。
ですが、息子のネットゲーム依存は
ひどくなっています。ネットゲーム依存の病院に予約を入れましたが、2月下旬まで空きがないと言われました
暴力をふるうことはなくなりましたが
今度は逆に静かになっています
一人称はいまだに僕ですし、かなり丁寧です
もちろん、高校の先生や、行政相談とは連携して対処していてますが、今のところ、登録販売者でバイトしつつ、プロのゲーマーになりたいと言っています。
一時期、ゲームに使う機械を隠したり、ネット回線を深夜は切ったり、荒い方法もしてしまいました
今年に入って、息子の様子は少し落ち着いたので、ネットゲームにハマった理由を聞いてみました、そしたら
「どんな場所であっても、信頼できる人がいるっていいよね。後、話すのはめんどくさいから、これ見て」と言って、DVDおいていきました
DVDについて、息子に聞いても、何も答えてくれなかったので、とりあえず中身を見てみると、アニメでした
名前は出しませんが、ネットゲーム系のアニメでした。全部で20話くらいあり、これを5日くらいかけて見ました
いままで、息子が見てる世界と言うのは、ぼんやりとしか考えられなかったのですが、かなりイメージできるようになり、息子に今思っている事を言ったら、ようやく、話してくれるように
なりました。
現実にも、理解者がいることが息子もわかったようですが、でも、まだ息子は「ネットゲームは重要だから」と言っています
投稿日:2017-01-14
返信 23
コンドウさん
息子について2削除
来週くらいに、一度、ネットゲーム依存の相談窓口に行こうと思っています。
息子の状態が少し落ち着き、少しですが現実で話せるようになったからです
それに対応は早い方がいいです

それで、今日の昼に息子に、言えるだけでいいから、ネットゲームでの今の状態を教えて、と言って聞き出せるだけ聞き出し、メモしました

アドバイスの参考になれば幸いです

息子は今、ネットゲームで大きなグループの幹部格で、数人〜数十人の部隊をまとめる立場にある
毎日、グループ戦があって、息子の指揮する部隊は勝率が高いので、とても褒められていた、グループの上の人から誘いがあって、今月中には、グループ内でのランクが上がる。
ゲームでの知り合いは100人以上はいて、そのうち20人くらいの人とは毎日ゲームで遊んでいる
そして、去年の12月に以前から仲の良かったゲームのフレンドとゲーム内結婚。それから必死で迷宮をクリアして
ゲーム内に新居を買った
息子はゲーム内ではかなりの凄腕魔法使いで、ランキング?の上位常連組
また、息子が入っているグループの
あるメンバーとはとても仲が良く
そのメンバーからは「人生は短いから
やりたいことをやってくれ」とか
「ネットゲーマーは負け組じゃなくて、現実の理不尽さを体を張ってアピールしてる」と言われているようです。息子の話では、グループの大幹部と親友だそうで、ゲームではかなり人脈がある

ということです、これはネットゲーム依存の窓口に相談しに行くときにも
伝えます。

また、いまでも、夜寝てる時に
ゲーム内の自分のキャラクターが現れ
辛い現実と幸せをつかんだゲームとどっちがいい、と聞かれて、眠れないことがあるようです

息子は、ゲームを新しい世界で差別もなく、万人にやり直すチャンスが与えられる場所と思い込んでいて、私たちがいくら話しても
この部分は納得しませんでした

先生からの返信を見て、息子を現実に戻すために毎日働きかけていましたが、まだ難しいようです


また、息子は自分のネットゲームでの体験をネット小説投稿サイトにアップしているようで、少しよんでみたら
「現実でいじめられた少年が、ネットゲームに救われ、幸せになる」という
内容で、それなりに人気があるようです。毎日更新されているので、息子を理解してあげるためにも、読める範囲で読んでおこうと思います
投稿日:2017-01-14
返信 24
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
お久しぶりです。
近況報告ありがとうございます。

ネット依存病院への相談は大賛成です。
専門家の助言でお子さんにとって新たな気づきがあれば・・・と思います。

その際は今回書いて頂いた内容と、今までの経緯等を加えて相談されるといいでしょう。

お子さんに対しても「病院に行く=病気を治す」という認識ではなく、お子さんにとってのメリットもあるのだということを分からせてあげるといいでしょう。
行く前からネガティブなイメージを持たせてしまうのは効果半減以下になってしまいますので。
投稿日:2017-01-15
返信 25
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
一方で・・・

お子さんは「プロのゲーマーになる」という夢が出来たとのこと。
夢を持つことはとてもいいことです。
夢の実現に向けて今を全力で生きることができます。

でも少しバーチャルとリアルの世界が混合していますね。
そこはしっかりと切り分けて考えられる人になって欲しいと思います。
「プロ」と言う以上は中途半端な気持ちではなれるわけはありません。
もちろんゲーマーは負け組ではありません。
そもそも、一生懸命に生きている人に対して、「勝ち組・負け組」と決めつけること自体がナンセンスですよね。

ただし、「ダメだったら資格を取得すしてバイトでも・・・」と考えている時点で夢は実現しないでしょう。

むしろ、「ダメだったらゲームをする側ではなく、作る側になってやる」くらいの気概がないと・・・。

そのために今の生活をしっかりとしてゲーム制作会社大手に就職できるくらいの知識等をつけるという思いが必要です。
投稿日:2017-01-15
返信 26
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
そして・・・

ゲームでやってる実現できていることをリアルの世界でも実現して見ろ!
・・・と思います。

リアルの世界でも結婚し、家を建ててみろ・・・と。
もちろん、だいぶ先の将来の話ですが。

君がバーチャルの世界でしか実現できていないことを君の親がリアルの世界で実現できているのだよ・・・と。
投稿日:2017-01-15
返信 27
伊藤幸弘教育研究所さん
コンドウさんへ削除
「ゲームを新しい世界で差別もなく、万人にやり直すチャンスが与えられる場所と思い込んでいて・・・」

これにも反論です。

ゲームの世界だけではなく、現実の世界だった再チャレンジのチャンスは与えられているよ・・・と。
君は「ゲームの世界だけは・・・」といって逃げているだけ。
我々はリアルの世界で再チャレンジして夢をつかみとっている人を何人も見ています。
投稿日:2017-01-15
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