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お悩みNO.482
お母さんさん
息子の相談削除
こんにちは。中1の息子についての相談です。息子の友達の家は飲食店で、両親が9時くらいまで不在です。その家が溜まり場みたいでちょくちょく遊びに行きます。しかも何時まで友達がいようが全くかまわないような家です。泊まりも全然オッケーで、こないだ初めて泊まりました。私てきには、大きな休みとかなら、とまってもいいかなと思ったんですが、また数日後に泊まりたいというんです。それはさすがに違うなと思うのでダメというとキレます。ケンカもしない、酒たばこもしないし、夜中出歩いたりもないし、見た目が悪い仲間でもありません。でもちょくちょく泊まるのは認めたくありません。でも勝手に行ってしまうと思います。どうしたらいうことを聞いてくれるのでしょうか?
投稿日:2016-01-05
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。
中1の息子さんに関するお悩みですね。

中学生くらいになると友だちの家に宿泊するのはちょっと大人になった気分になれるし、楽しいことではあります。
ただし、各家庭ではそれぞれの「家庭のルール」というものがあります。
気持ちは分かるけど、認めることのできない・譲れないルールというものはあります。
キレようが何があろうが・・・ダメなものはダメ・・・ですよね。

しかし、一方で「ダメなものはダメ」といっても理解してくれないのも思春期の子どもです。

「なぜダメなのか」という「Whyの説明」がなければ子どもの心は動きません。
おっしゃる通り、理解しなければ勝手に行ってしまうでしょう。

心を動かすためにはいかに感じさせるかです。
理屈ではありません。
人は感じて動くから「感動」するのです。
理屈で動く「理動」なんて言葉はありませんよね。

ではどうすれば感じることができるか。
それは子どもとの信頼関係の構築です。
信頼している相手の言葉は聞く耳を持ちます。

「何を言ったか」・・・ではなく、「誰が言ったか」なのです。

信頼関係の構築のためにはコミュニケーションは欠かせません。
そのコミュニケーションに関しては以下にまとめましたので参考にしてください。
投稿日:2016-01-05
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
コミュニケーション(「聴き方」「伝え方」)

■信頼関係の構築
お子さんとの信頼関係の構築を図るためには円滑なコミュニケーションが大切です。
カウンセリングの領域では、カウンセラーとクライアントの信頼関係(専門的には“ラポール関係”といいます)が絶対条件といわれます。ではその円滑なコミュニケーションを図るにはどうすればいいのでしょう。
コミュニケーションの2つの柱ともいえる「聴き方」と「伝え方」に関して紹介します。


■「聴き方」
「聴き方」を意識しながらお子さんからの話を聴いたことがありますか。「話し方教室」とか「話し方の本」というのはありますが「聴き方」に関する本は意外と少ないのです。しかし、円滑なコミュニケーションを図る上ではこの「聴き方」が特に重要です。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく、言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく、「心」の文字が入っている「聴く」です。これは、相手を受け入れて相手の話しに耳と心を傾けることを意味します。専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには以下の2つの聴き方に分かれます。
その2つとは、「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と「能動的聴き方(アクティブリスニング)」です。
それぞれポイントは3つあります。


■「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイント
1.黙って聴く
これは簡単なようで意外と難しいです。しかし、すべての「聴き方」のベースとなる姿勢です。相手の話しに意見を割り込まずまずは黙って聴いてあげる聴き方です。黙って相手を聴き、受容してあげることで信頼関係は更に強いものになるでしょう。

2.うなずく
「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。1対1で話したときに、どのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの「言語情報が7%」、口調や話の早さなどの「聴覚情報が38%」、あいづちやうなずき等、見た目などの「視覚情報が55%」の割合であったという実験結果があります。この割合から「7-38-55のルール」とも言われ、「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれています。

話しの内容により大きくうなずいたり小刻みにうなずいたりする聴き方です。大きくうなずくときは「なるほどねぇ〜」と言う意味があり、小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味を持ちます。それにより相手は「聴いてもらえている」という満足感が得られます。


3.思いを引き出す
「それ、面白そうだからもっと聴かせてよ」「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」「それについて、あなたのほうでも何か言いたいことがありそうだね」、「あなたにとって大事なことのようだね。詳しく聴かせて」等のようにひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。
(※注意:実際の会話は「あなた」ではなく、必ずお子さんの名前を呼んであげてください)


■「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイントは…
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾をこちらが繰り返して発しながら聴く方法です。会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。そして、相手は「自分の話を聴いてもらえている。理解してもらえている」となります。

ただし相手が意見を求めている場合は繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。相手から何かを質問をされている場合にその質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます。その際は、はっきりと親としての回答をしてあげるといいでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると会話のリズムにアクセントがつき、これも効果的です。
例えば、お子さんが悩みを打ち明けたとします。悩みを打ち明け始めると人は一気に捲くし立てるように話し始めます。それこそ途中でさえぎりたくなるくらいに。その際に、最後まで聴いてそれをまた繰り返す方法(話しを繰り返す)をすると時間が掛かる作業ですし余計に混乱を生じます。その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちを汲む
「それは嬉しかったね」「それは悔しいね」「それは腹が立つよね」。こんなふうに相手の心の中の気持ちをこちらの言葉として伝えることで相手は安心した気持ちで話しを出来ます。高級クラブに高いお金を払ってまで、サラリーマンが通うのは、高級クラブのママさんたちはこの「気持ちを汲む」等、聴き方に長けているからなのです。


■伝え方
相手に何かを思いを伝えるときには相手に「何を伝えたか」ではなく「何が伝わったか」が大切です。それを意識することで、部下に対して自分は上司にどれだけ大切に思われているかを実感させる効果があります。それを伝えるためには「言葉」が大切です。

「これは言わなくても分かるだろう」、「恥ずかしくてこんなことは言えない」。まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。

相手に思いを伝えたいときは、「Iメッセージ」が効果的です。相手の行為や出来事を非難がましくなく、事実を述べる伝え方です。
相手にメッセージを伝えるとき、次の2通りの方法があります。それは、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」です。
コミュニケーションを外す人は、往々にして主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまっているケースが多いです。

例えば…僕がリビングで本を読んでいたとしましょう。
そこへ子どもが入ってきてテレビを大きな音で見始めた。
僕は感情のままに…「うるさい!」「ボリュームを小さくしろ!」「隣の部屋で見なさい!」…と言ってしまう。
これは主語が「あなた=YOU」ですよね。
「“お前が”うるさい!」「“お前が”ボリュームを小さくしろ!」「“お前が”隣の部屋で見なさい!」

こちらの思いを正確に伝え相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「お前が大きな音でテレビを観ることでお父さんは集中して本が読めなくて困ってるんだよ」…これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動→お前が大きな音でテレビを観ることで
影響→お父さんは集中して本が読めなくて
感情→困っているんだよ

その後に「だから音を小さくしろ」と言ってしまうとせっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になります。
「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。


■「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替え
自分の意見を伝え、相手の考えを聴くというのはコミュニケーション(会話)の基本です。
しかし、いくらIメッセージを活用して伝えても、「相手を変えてやろう」という想いが心の奥底にあると、しつこく何度も同じメッセージを発することになります。これは「審判的表現」といい、圧力によるメッセージ(=お前が変われ!)になってしまいます。

その際は、まず相手の立場に立ち切って傾聴することが大切です。これが「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替えのタイミングです。相手の話を聴くことにより、相手の「抵抗」がとれて相手は安心して、自ら変わることができるのです。また、相手の立場を理解することで、こちらの心にも変化が現れることもあり、他者理解と自己成長が同時に促進されます。

「期待と願望」、「推論と思い込みのズレ」が対人関係のトラブルの元になるのです。
大切なことは“相手を変えようとせず、相手を分かろうとせよ”です。


コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてしんどいです。だから、コミュニケーションがドッジボールにならないように、「聴き方」や「伝え方」を意識して相手とのコミュニケーションを図り、信頼関係の構築に努めてください。
投稿日:2016-01-05
返信 3
お母さんさん
息子の相談削除
早速のお返事ありがとうございます。以前からこのネットは見ていました。色々な相談者さんの悩みや、先生方の回答を参考にさせてもらっています。だからできるだけ息子と会話はしています。ある程度のいうことなら聞いたりもします。ただ帰りが遅かったり、泊まってきたりすることに関しては、どうしても守れません。その他の友達と遊ぶ時は、居場所がないので、遊び終わると帰って来るんです。集まれる場所があるからいる。話したりゲームしたりしてるだけ。それが息子の言い分。うちのルールだと説明しても、なんで?他の友達の家にはルールなんてない。どうしてうちだけ?で、話が前に進みません。相手の家に電話しましたが、何も変わりませんでした。
投稿日:2016-01-07
返信 4
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
「ルール」だと説明しても「なんで?」となるのですね。
前回もお伝えした通り、単に「ルールだから」ではお子さんには伝わらないでしょう。
そこに「Whyの説明」がありましたか。
なぜそのルールを作っているのか。
言い換えれば「目的」です。

なぜ泊まりはダメなのか。
なぜよその子は良くても我が家はダメなのか。

これはそれぞれの家庭での物差しですので、誰かから決めてもらうものではありません。
よく、「それを教えて欲しいのです」というご質問を受けますが、お教えしても結果的に好転しません。

それは人から教えてもらった「目的」だから。
自分の言葉で伝えなければ伝わらないのです。
投稿日:2016-01-07
返信 5
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
ただし、助言はできます。

なので、是非、お母さんの「なぜダメなのか」の理由をお聞かせください。
それに対しては我々もアドバイスができます。
投稿日:2016-01-07
返信 6
お母さんさん
息子の相談削除
今日がその泊まりたい日です。食い止められるか分かりません。泊まってはいけない理由、はっきり言ってイメージの問題でしかありません。中学生は頻繁に友達の家に泊まるものかな?という私たちのイメージ、疑問です。たとえ成績が良かったとしても、(実際は学年でびりから何番目です)部活をがんばっていたとしても、(部活もあまり行きません)、友達数名で頻繁に泊まって、だんだん悪い考え(たばこ、酒など)起きるんじゃないかなと不安にもなります。実際キレたりするおとなしい子ではありませんので。
投稿日:2016-01-09
返信 7
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
泊まってはいけない理由をお聞かせくださりありがとうございます。
イメージの問題でも構いません。
それをどうやって納得するように伝えるかですよね。

是非前回お伝えしたIメッセージを参考に思いを伝えてください。

その上で家庭のルールを伝えましょう。
最終的には「ダメなものはダメ」と言えるかどうかです。
それを言って理解・納得をしてくれるかどうかは親子の信頼関係が深いかどうかに掛かっています。

我々の経験でも言えますが、どんなにツッパっている子どもでも信頼関係があれば言うことに耳を傾けてくれます。
投稿日:2016-01-09
返信 8
伊藤幸弘教育研究所さん
お母さんへ削除
一方で・・・「ルールだからダメなものはダメ」では中学生くらいになると納得しないでしょう。
それも現実です。

泊まりに関してもある程度のルールを作成してみるのも手です。
例えば・・・
・週末だけはOK(ただし月に○回)
・酒・たばこ・薬物等の法律に触れる行為は一切禁止。万が一そのようなことをしたら泊まりは禁止。状況によっては我が子であっても警察に通報する場合もある。

など、ルールの範囲内で楽しむことも同時に教えましょう。


投稿日:2016-01-09
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