習い事の帰り，親子と思われる少年と男性を見かけた。男性は自転車に乗っており「離れろ」等少年に罵声を浴びせている。一方少年は自転車を掴み「嫌だ。絶対に離さない」という。どういう状況なのかは全くわからない。だが，男性も退いて欲しいのならばせめてもう少し優しい言い方があるはず。彼はあまりにも口が悪過ぎる。注意したかったけれど，怖くて何も言えなかった。助けることができなかった。周囲の人々はそれに気付いているのかいないのか笑顔で話したりなんかしている。誰も助けない異様な光景だった。だが，私も少年から見ればその1人に過ぎなかったのだと思う。口悪く怒鳴る大人と泣きそうな声の少年。其の儘逃げてしまった事に罪悪感が押し寄せてくる。私は酷い人間で，所詮は只の偽善者だったのだ。少年に深く頭を垂れて謝りたい。私は私を許せない。はっきりとものを言える人になりたい。行動力が欲しい。人に面と向かって注意するにはどうすれば良いのでしょうか。
