今まで我慢して耐えてきた辛さが外に出てしまった。
ねぇ、お願いだから、褒めて。笑って。愛して。お願い。
成績はいつも一番。
国語、算数、理科、社会。どれもピカイチだった。
英語だって習ってる。ピアノも弾ける。図工では学校での教科書に掲載された。水泳は全国の大会で一位を取った。50メートル走だって、学年で二番目に速かった。
友達も多くて、人望はそれなりに厚かった。容姿にも恵まれた。痩せ形小顔、恵まれていた。
私は勉学、人間関係、何でも良好だった。
家族は、私ができればできるほどそれ以上のことを求めてきた。
英検に受かったら次の級。プログラミングの資格も持っている。次。次。あ、私、もう、限界だ。
資格を取った日、帰ってきて受かったよと笑顔で伝えたら、母は「そっか。」と
無表情で返してくる。水泳の表しょう状をもらった日も、図工の教科書にのったときも、
笑って「おめでとう」とか、褒めてくれなかった。
おめでとうって言われたことはある。感情がこもってないありがとうは、ただただ心が割れそうだった。
辛かった。でも耐えて頑張ってきた。私が頑張ったらきっと笑ってくれる日を待ち望んで、信じて。
その日はこなかった。頑張って、耐えて、ここまできたのに。
誰か、お願いだから、愛してよ。笑って褒めてよ。
どうして笑って褒めてくれないの?どうして?辛い。疲れた。
お願いだから。