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お悩みNO.205
さくらさん
 長男が非行です。削除
長男17歳、高校を自主退学させられ時々バイトに行きながら遊んで暮らしています。
下に弟がいます。
長男は赤ちゃんの頃から車やバイクが好きで、中学生の頃からヤンキー仕様の自転車作りに夢中になり、現在は免許を取り、中古のバイクをいじって乗り回しています。
ファッションもヤンキーぽいのが大好きなようで、眉を剃り髪を染め、完全に不良スタイルです。
バイクや服装は本人の趣味ですから迷惑かけなければ別に良いのです。
2ヶ月に一度は万引きで補導されます。
警察を嫌っていて全く反省の色はありません。

親の愛情が足りなかったのかもしれません。
弟が2才違いで、2才の頃「僕も○ちゃんみたいに抱っこして寝んねしたい」と言われたのを忘れられません。
母乳育児だったのでおっぱい飲みながら眠る弟が羨ましかったのでしょう。
その時は「ごめんね、あとでね」しか言えず、2人の育児に忙しくてそればかり言ってたような気がします。
3才過ぎると長男を育てるのが大変で、いつも叱ってばかりでした。
ルールを守らず人に迷惑をかける人間にはなってほしくなかったので、これだけは信念を持って躾けました。
が、長男だけは上手くいきませんでした。

それが長男が小6の時、偶然アスペルガー症候群だと判明しました。
ルールや人の気持ちを察するのが苦手なのだと、それまで全くわからなかったのできつく叱ってばかりだったのです。
そこから少しは理解して育てようと思ったのですが、すでにひねくれ始めていて中1の時には少しずつ非行が始まってしまいました。
発達障害を知らなかったのも悪かったですが、まわりの教師や幼稚園先生も誰も教えてくれませんでした。
せめて療育センターを勧めてもらえたらと思います。
人のせいにしても仕方ありません…
家や学校、社会のルールを守らず思いやりもないわがままで冷たい長男を育てたのは、この子を理解できず冷たく叱り続けたのは取り戻せません。

優しくしてあげたいけど、タバコに万引き家庭内暴力…
笑顔で接する場面がありません。
家族の金も盗むし嘘もつくので信用もできません。
悪友からの誘いもすごく、昼間パートに行ってる間は我が家はたまり場になっています。
ご近所迷惑もすごいと思います。
(バイクの音、タバコを投げ捨てる、大音響で音楽かける等)
私共は悪友たちとも必死で戦っています。
それで長男は余計に私共に敵対心を持ちます。
今、長男の希望を叶えてやり過保護にしてやると言うと、金を与えて友達が溜まって飲酒喫煙も黙認し、スマホも購入してやりうるさく言わず自由にさせると言うことになります。
本当に大丈夫なのでしょうか。
過保護にしてやるという意味はわかります。
でも不安なんです。
断固変わらない態度を示すのが親だと思っていたのが間違いなのですよね…
今親子関係を直さなければ長男は自立できず立ち直れないと思います。
助けて下さい。
宜しくお願いします。


投稿日:2013-12-11
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
さくらさんへ削除
はじままして。
書き込みありがとうございます。

17歳のご長男に関するお悩みですね。

まず、自由と勝手は違います。
ルールを逸脱してまで子どもの希望を叶えることは過保護を通り過ぎです。

必要以上の金を与えて、近所の迷惑を考えず友達が溜まって飲酒喫煙も黙認し、スマホも購入してやりうるさく言わず自由にさせることは決して良いことだとは思いません。

…そう思いませんか?

ダメなものはダメなのです。
それは親しか伝えられません。


投稿日:2013-12-11
返信 2
さくらさん
長男が非行です。削除
ありがとうございます。
そう思います。
そう思うのでどうしたらよいのかわかりません。
優しくしてあげたい、信じてあげたい、ダメなものはダメだと貫きたい。
どうしたらそうできるのでしょうか。

昨夜DVDのご紹介も少し読まさせていただき、こちらにたどり着きました。
今日悩みのお返事をいただき、伊藤先生を信じてDVDを見てみようと思いました。
また迷ったり苦しんだらこちらに伺うかもしれません。
ありがとうございます。

投稿日:2013-12-11
返信 3
伊藤幸弘教育研究所さん
さくらさんへ削除
我々を信じてくださってありがとうございます。

その期待に応えます。

子どもが親の言うことに耳を傾けるにはどうしたらいいと思いますか。

それは「信頼関係の構築」です。
カウンセラーとクライアントも信頼関係(専門的には“ラポール関係”といいます)が絶対条件です。

ではその信頼関係の構築にはどうすればいいか。

それはコミュニケーションを上手にとること。

ではどうすればコミュニケーションを上手にとれるか。

それはコミュニケーションの2つの柱「聴き方」「伝え方」を意識すること。

では、長くなりますがその方法をお伝えします。

まずは「聴き方」です。

「聴き方」って意識したことあります?

「話し方教室」とか「話し方の本」ってありますが
「聴き方」に関する本って意外と少ないんですよね。
でもこの「聴き方」が重要です。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。
物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく
言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく
「心」の文字が入っている「聴く」です。
…相手を受け入れて相手に話しに耳を心を傾ける。
専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには2つの聴き方に分かれます。
「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と「能動的聴き方(アクティブリスニング)」

それぞれポイントは3つ!

「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイントは…
1.黙って聴く
これは意外と難しいんですよね。
相手の話しに意見を割り込まずまずは黙って聴いてあげる。
相手を受容してあげることで信頼関係は更に強いものになるでしょう。

2.うなずく
話しの内容により大きくうなずいたり小刻みにうなずいたり…。
大きくうなずくときは「なるほどねぇ?」と言う意味があり小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味を持ちます。
それにより相手は「聴いてもらえてる」という満足感が得られます。

3.思いを引き出す
「それ、面白そうだからもっと聴かせてよ」
「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」
…というようにひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。

「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイントは…
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾を繰り返してあげてください。
会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。
ただし相手が意見を求めている場合は繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。
相手から何かを質問をされている場合にその質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます。
その際は、はっきりと親としての回答をしてあげるといいでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると会話のリズムにアクセントがつきます。
これも効果的ですよ。
悩みを打ち明け始めたら相手は一気に話してきます。
それこを途中でさえぎりたくなるくらいに。。。
最後まで聴いてそれをまた繰り返すのも時間が掛かる作業ですし余計に混乱を生じます。
その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちを汲む
「それは楽しかったね」「それは悔しいね」「それはムカつくね」
こんなふうに相手の心の中の気持ちをこちらの言葉として伝えることで相手は安心した気持ちで話しを出来ます。

…聴き方は以上です。

次に伝え方。

相手に何かを思いを伝えるときには
相手に「何を伝えたか」ではなく
「何が伝わったか」が大切です。

そうすることで子どもに対して
自分は親にどれだけ大切に思われているかを実感させてあげてください。
それを伝えるには「言葉」が大切です。

「これは言わなくても分かるだろう」
「恥ずかしくてこんなことは言えない」
…まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使って。。。

相手に思いを伝えたいとき!
「Iメッセージ」が効果的です。

相手にメッセージを伝えるときって二通りの方法があるんですよね。
「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」

コミュニケーションを外す人って主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまってるケースが多いです。

例えば…僕がリビングで本を読んでたとしましょう。
そこへ子どもが入ってきてテレビを大きな音で見始めた。
僕は感情のままに…「うるさい!」「ボリュームを小さくしろ!」「隣の部屋で見なさい!」…と言ってしまう。
これは主語が「あなた=YOU」ですよね。
「“お前が”うるさい!」
「“お前が”ボリュームを小さくしろ!」
「“お前が”隣の部屋で見なさい!」

こちらの思いを正確に伝え相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「お前が大きな音でテレビを観ることでお父さんは集中して本が読めなくて困ってるんだよ」
…これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動→お前が大きな音でテレビを観ることで
影響→お父さんは集中して本が読めなくて
感情→困ってるんだよ

その後に
「だから音を小さくしろ」と言ってしまうとせっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になります。

「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。

コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。
いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてしんどいですよね。
だからコミュニケーションがドッジボールにならないように聴き方や伝え方に気をつけてみるのもひとつの手段です。
投稿日:2013-12-11
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