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お悩みNO.545
ぽんゆずさん
24歳の娘。自立を促すべきでしょうか。削除
こんにちは、ぽんゆずです。
No.541では大変お世話になりました。

今日は、「子育てラジオ」第53回を拝見して、
24歳娘のことでご相談したいと思い立ち、投稿しました。
(長文です、すみません)


現在24歳、無職、家にいます。
仕事はなかなか決まらないし、決まってもあまり長続きしませんが、
たまに近くの祖父母宅や散歩にも外出できますし、買い物に行って食事を作ることもできます。
最近では地震のニュースなどがあり、夜は安心して寝られないようで、昼間寝たりしています。

このように、ひきこもりではない24歳の娘には、
〇歳までに自立できるよう頑張ってみてね、と自立を促したほうがいいのでしょうか。


今まで、アルバイト経験はあります。
17歳ごろに週2〜3日で半年ほど、
22歳ごろ週4〜5日で3か月ほど、年末年始に2週間ほど、
23歳ごろ派遣の仕事で週5日で1カ月、この年末年始も3日。
辞めた理由は、当時いろいろ言っていました。

最近打ち明けてくれたのですが、
接客時に急に吃音が出ることがあるのが主な原因だそうです。

彼女が3歳になる前に離婚、9歳前に再婚、10歳前に弟が生まれました。
寂しい思いをし続けた幼少期だったと思います。
弟が生まれる前後から抜毛が始まり、今も治っていません。

中学は1年途中から不登校⇒適応学級に通い卒業、高校は通信制を4年かけて卒業、
卒業後に心理系の専門学校に入学しましたが年内に退学しました。
(この間、16歳で再び母子家庭になりました。)

自分に自信はないけど、人を思いやることができる優しい子で、
自己主張がしっかりできて、気が強い、決して人に意地悪はできない、正義感の強い子です。
また、何かあると、自分が悪いと落ち込む一方で、人を悪く言い過ぎる面もありますが、
思っていることをすぐ言葉で表現できる力があります。

これまで、学校の先生方や近所の方々、祖父母など、
親以外のたくさんの大人たちに可愛がられてきたおかげで、ここまで来れたと思います。
自分なんかいないほうがいい、とたびたび思うことがあったり、死のうと思ったことはあるけど、
死ぬことはできなかったそうです。皆さんから愛情をもらってきたおかげです。

家では、
嫌なことがあっても内にこもってしまい、親に反抗したり要求したりしたことはありません。
小さいころ〜中学生ごろは、家で怒られたら家出したりしていましたが、
親にわがままを言ったら捨てられると思って、言わないようにしてきたようです。
弟は自分と違って、母にわがままをぶつけられて羨ましい、とも言っていました。

弟に対する気持ちを聴いてみたところ、
母親の苦しそうな顔をもう見たくないから、帰ってくることには簡単に賛成できない、
いま家にいないから、母親を独り占めできているが、弟が帰ってきたらまた取られる、
でも小さいときのように仲良くしたい…などなど、複雑な気持ちのようです。


本人は、自立したくても仕事がない、と言います。
娘の本心は、このまま家にいたい、家で親に甘えたい、という気持ちと、
自立しなきゃいけない、自立したい、けど、できりゃ苦労しないよ!という気持ちだと思います。
なかなか職に就けない青年向けのセンターも、行くといいつつ行けていませんし、
抜毛や吃音については、カウンセリングを勧めても一歩踏み出せないでいますが、
どちらも、本人がその気になるまで待つつもりです。

娘には親の愛情が不足して自立できないんだから、
自分に自信がつくまで、人を信じられるようになるまで、
私が愛情を注いで、家で保護すべきだと思ってはいますが、

これから息子が家に帰ってきたら…、
私の力がまだ足りなくて、2人の保護を同等にはできそうにありません。
いまは息子を第一にして、娘には自立を促した方がいいような気がして迷っています。

彼女が自立するために、私ができることを、
アドバイスいただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。
投稿日:2016-04-29
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
ぽんゆずさんへ削除
24歳の娘さんに関する件もご相談いただきありがとうございます。

既に成人されている娘さんの引きこもり状態に関するお悩みですね。
以下にいくつかまとめましたので参考にしてください。
投稿日:2016-05-01
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
ぽんゆずさんへ削除
「成人の引きこもり 対処法?」

大人になっての引きこもりの原因やきっかけは、もちろんいろいろあると思います。

仕事だったり、職場の人間関係だったり、恋愛関係からだったりなど。

基本的には、子どもの時に未処理の感情や自己概念によって、現状を生き難くさせてしまっているために、心が悲鳴をあげて、それに応じて、体が動かなくなってしまうというのがほとんどのケースかと思います。

大人になっているので、例えば、仕事に行かなければいけないとか、そういう、どうあるべきかは、既に分かっています。

参考になるのが、「安心ひきこもりライフ」という書籍です。

全ての内容に、賛同できるわけではありませんが、引きこもりの成分は・・・など、とても、よく表しています。
ぜひとも参考までに読んでみてください。

本来は、やりたいことと、やらなければいけないことのバランスがとれている状態が理想なのですが、やらなければいけないことが強くなりすぎるため、苦しくなっていることが多く一旦、自分自身を緩める必要があります。

「安心ひきこもりライフ」では、主人公(著者)が、ドーナツのお店で働いていることが印象的でした。
彼は、ものすごく最初は集中して作業をするのですが、途中で、息切れをしてしまい、最後は、散漫になってしまうということが書かれています。

別に、これは、彼がダメなわけでは、実はないのです。
ものすごく集中してしまうことから、集中力がないわけではなくて、集中の仕方が、続かないやり方になっていること。

そして、そもそも、学業そのものに、何の意味があるのだろうかと疑問を抱いていたことから、単調な、ルーチンワークのような作業は合わずに、独創的な作業にこそ、やる気や、意味を見出せるのです。
本来は、彼に合った仕事があったのではと思うと、惜しい人材だなっと思いますが…。

大人になってからの引きこもりも、基本的には、意味があって、起きていることです。

きちんとその意味と向き合って、自分が心から納得し、豊かな人生を送れるのが、一番なのです。
投稿日:2016-05-01
返信 3
伊藤幸弘教育研究所さん
ぽんゆずさんへ削除
「成人の引きこもり 対処法?」

■ひきこもりの原因と弊害
ひきこもりの原因は「心の病気」と「社会的ひきこもり」に大別されます。
心の病気の場合は、医療機関で治療を受けることによって、状態の緩和など、改善することが少なくありません。
また、「心の病気」ではない場合には、「社会的ひきこもり」と考えられます、社会的ひきこもりの場合は、その人によって様々原因が考えられますので対処法は多岐にわたります。

ひきこもりがもたらす弊害として、ひきこもりの状態が長く続くと、生活のリズムが不規則になり、心と身体のバランスを乱してしまう可能性があります。
さらに、自身に対する嫌悪感から、孤独と挫折の感情が増し、どんどん外出できなくなってしまう悪循環から抜け出せなくなってしまう場合があります。

■精神疾患によるひきこもり
「ひきこもり」というと、比較的感情的な面や、精神的に強いとか弱いなどといった、精神的な面にばかりに目が行きがちですが統合失調症、パニック障害、うつ病などの精神的な疾患にかかり、恐怖感や不安感非常に強くなることで、人と接することに抵抗を感じたり、身体を動かすことができなくなったりして、ひきこもりになってしまう人もいます。

精神的な疾患の場合、精神科などの受診が必要です。
家から出ることが出来なくなってしまう前に、本人が症状に気づいて受診できれば良いのですが、そうで無い場合は、本人が受診を拒否するなどして、かなり長引くことも考えられます、家族の方が徐々に時間をかけて納得させていく必要があるようです。

食欲不振や不眠が続く
いつもイライラする
気分が落ち込む・・・など。

自分ではどうすることもできない身体の不調から、どうにか開放されたいと思っている場合は、精神科や心療内科などの医療機関を早めに受診しましょう。
自分自身で受診するのが難しい場合には、家族か親戚に相談してみることも必要です。

専門の医療機関を探す場合は、地域の保健所に問い合わせてみると、情報を提供してくれます。

■社会的ひきこもり
ひきこもりでも、その原因が精神障害だとは考えにくく、症状が20代後半までに現れ、6ヶ月以上ひきこもった状態を社会的ひきこもりと言います。

社会的ひきこもりの場合、外出はコンビニへ行く程度はするのですが、家族とも話をせずに自室にずっと閉じこもるなど、他の人との関わりをほとんどもちません、また、生活が昼夜逆転していたりしています。

このような例では、学校や、職場でのイジメや、人間関係が原因で孤立して居場所がなくなり、徐々に部屋に引きこもることが多くなってきて、アルバイトを初めても長続きしなくなっていきます。

ひきこもりの成人や若者が集まる「自助グループ」というものがあります。
自助グループは、同じような悩みを抱えた仲間が援助し合って過ごすので、自分と同じ悩みのある人と語り合うことで、孤立感が和らいだり、仲間づくりのきっかけにもなるようです。

また、上記の例のような場合、他人との接触を避ける傾向があるので、家族も一緒に参加できるような状態から始められるほうがとっつきやすく、家族同士の意見交換なども出来るのでよいかもしれません。

自助グループなどで、仲間と過ごすことが心地良いと感じるようになれば、徐々に人に対する恐怖心がなくなり、外へ出かけることが楽しいと感じるようになるかもしれません。

ひきこもりといってもその原因は、複雑な要因が絡み合っています、そこで、カウンセリングなどを行ない、その原因を少しずつ整理していくことで、徐々に解決への方法を導き出せる場合もあります。

ひきこもりの原因として、うつ病や対人恐怖症などのような精神疾患がみられる場合には、精神科を受診して適切な治療を行う必要があります。

また、外出や、公共交通機関を利用することができない場合などには、さらに段階的な行動療法を行なうために、補助者と一緒に改善を目指す方法もあります。

また、ひきこもりから脱却できても、その後もいくつかの問題が起こることも考えられます。
学生の場合は、年齢により、出席単位や、進学の問題もあるでしょうし社会人の場合でも、履歴書にある空白の期間がどうしても就職活動で不利になってしまいます。

そのために、職業訓練を受けたり、資格を取得したりして、能力を認めてもうなどの方法が考えられます、ムリは禁物ですので、この辺も相談できる環境を整える必要があります。
投稿日:2016-05-01
返信 4
伊藤幸弘教育研究所さん
ぽんゆずさんへ削除
■過去と他人は変えられない、変えられるのは未来と自分

「過去と他人は変えられない、変えられるのは未来と自分」
これは、カナダ出身の精神科医であり、1957年に交流分析(Transactional Analysis:TA)を提唱した、エリック・バーンの言葉です。

この言葉の通り、人の行為とか考え方とか、諸々は変えることは出来ないし、過ぎ去ったことも変えられません。
しかしながら、自分のこと、そして、これから起こる未来については、影響を与えられます。
だから、「自分自身」と「これから」にフォーカスをしていくことが大切なのです。

しかしながら、人は、人間関係で悩む生き物。
「他人は変えられない」といったって、つい目についてしまう気になる人もいるものです。

例えば、あなたの周りにも…
仕事に全くやる気がない部下とか、
何事も否定的に捉える友人とか、
勉強を全くしようとしないお子さんとか、
というような「いや、変わってよ」と思いたくなる人はいますよね。

この話に関連して、先日、こんな相談を受けました。
「子どもが勉強をしないんです。どうしたら”変えられ”ますか?」…と。

このようなご相談は実際に少なくありません。
そのような場合に、我々はこのようにお答えしています。

「子どもが勉強をしない、というのは、“子どもの課題”であって、“親の課題”ではありません。
 子どもが取り組むべき話で、親であっても、どうこう言えないのです」…と。
 
…とはいうものの、それが自分にとっても影響すること、ありますよね。
子どもの問題などは、特に気にそうでしょう。
しかし、それはやっぱり、あくまで子どもの課題なので、本的に親が関与することはできないわけです。

大抵の場合、「(じゃあ、どうすればいいのですか?)」
相談者のこんな心の声が聞こえてきます。

ある、引きこもりの息子を持った親御さんのお話があります。
 
 
引きこもりで学校に行かない、働かない、そんな息子を心配したあるお母さんが、息子を連れてカウンセリングに来たのです。
「息子をどうしたらよいのでしょうか?」
そんなお母さんお父さんの訴えについて、
我々は、今お伝えした「課題の分離(息子さんの課題は息子さんのもの)」 というお話をしました。

いくら親御さんが気にかけて、手取り足取り関与しても、それは息子さん自身のものだから、息子さんがその気になって取り組むまで待つしかない、と。

そして、お母さんお父さんには、こう伝えました。
「息子さんがどうこうではなく、お母さん・お父さんは、今、あなた自身が課題としていることに取り組んでください」…と。

すると、お母さんは前から体が弱かったこともあり、それを改善すべく、取り組んでみたいと思っていた、太極拳を始めることにしました。
そしてどんどんとハマるお母さん。
なんと中国に渡り、本場の太極拳を学びに行く、というレベルにまで到達してしまいました。

お父さんはお父さんで仕事にこれ以上に打ち込みました。
家にはなかなか帰りません。

こうなったとき、息子からすれば、今まで自分にかまってきていた父母が、急に自分の事をし始めて、関与しなくなってきたのです。
加えて、父母共に、イキイキしてきていることを目にします。

そして、しばらくして、その息子さんが、一人でカウンセリングにやってきました。

「どうしてまた、今日は一人で来たの?」と聞くと彼は、こう答えました。
 
「先生、僕はどういう人生歩めばよいのか、不安になりました。今日は、そのことで相談に来たんです」。

この息子さんは、親の関心が向かなくなったことがきっかけで「自分はこのままではまずいのではないか」と、自分自身で思った瞬間に、彼の、彼自身の人生の課題への取り組みが始まりました。

子育てとは子どもがこう思うところまで、待たなければいけないのです。
誰かを無理やり変えることは、できないのです。
子どもに影響を与えるためには、まず、親が変わることです。

要するに…
親が勇気を持って、自分の人生の課題に取り組むこと。
その後ろ姿を見て「あんな風になりたいな」と思い、子どもに伝染して伝わっていくのです。
これは心理学では「モデリング」といいます。

冒頭で…
「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分」という言葉を紹介しました。『
しかし、「もし他人を変えられるとしたら?」
それは、【自分が勇気を持って変わる姿を見せることで、他人の心に「私も変わりたい」という想いの種をまく】ことなのかもしれません。

そうすれば、「変えられない」と言われている「他人」は変わります。
「変えられない」と言われている「過去」だって変えられるかもしれません。
もちろん、「過去の事実」は変えることはできません。
でも、「過去の形(受け止め方)」は変えられることができます。

自分を変えられない人が、他人を変えられるはずもありません。
だからこそ、「自らを変える」という気概を強く持つべきですし、誰よりも勇気を持って、今までにない取り組みをする必要がある…そう思うのです。

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あなたの話は信じてもらえないかもしれない。
でも、あなたの行いは誰もが信じるでしょう。
(ルイス・キャロル)
投稿日:2016-05-01
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