破壊的カルトからの救出(マインドコントロールの解き方)
破壊的カルトについて学べば、その組織のウソ、偽り、教義の矛盾、社会とのトラブル、信者が受ける害について、次々と分かってきます。
しかし、そのようにして知った情報を勝ち誇ったように相手に伝えても、効果はありません。その人自身が、教団組織の問題性について気づかなくては、破壊的カルトから抜け出すことはありません。
本人がカルトの間違いに気づくために
・信頼関係、親密な人間関係を確立する。これが、話し合いの必須条件
・相手の話を良く聞く
・教団組織への疑問が生まれるような、適切な質問をする
答えを押しつけるのではなく、本人の心に、カルト教団組織への疑問が生まれるようにする。言われるままに信じていることに対して、自分の頭で考えるようにしむける。
ただし、適切な質問ができるためには、かなりの下準備と学習が必要です。
・自分の感情をコントロールする
怒りやいらつきを押さえ、その人に対する冷静さ、忍耐強さ、愛情を表現する。
・カルトが作った親子間や友人間のバリアを破る
家族や親友が反対することは、教団組織からすでに言われている。家族や友人を、真理から引き離す悪魔呼ばわりする教団組織もある。単に反対したり、怒ったり、冷たくしたりすると、教団組織の正しさを証明するようなことになる。
本人に対し、愛と優しさを示すことが、教団組織の作ったバリアを破ることになる。
・カルトやマインドコントロールについての理解を深める
自分の宗教組織への批判は聞かなくても、一般的なカルトやマインドコントロールの話なら聞くこともある。聞くことによって、自分が所属する教団組織にも似ている点があると気づくかもしれない。
・カルトへの疑問が表現できるような環境を作る
心の中に、疑問が生まれても、表面には表さないように訓練されている。また、プライドや不安が邪魔をすることもある。本人にとって、非難されたり、バカにされたりしない、安心できる環境が必要。
・非カルトの世界へ目を向けさせる
カルト以前の人間関係、夢や目標を思い出させる。
・選択させる
カルトの教団組織にとどまるか、脱会するか、様々な情報を知った上で、選択できるようにする。
・カルト教団組織にとどまることを選択した場合:それでも温かな人間関係を保つように努力する。チャンスはまたある。
・脱会を選択した場合:長くカルトの世界にいた人ほど、社会復帰は困難。精神的な不安、普通の生活上の経験不足、学歴や職歴の問題、経済上の問題、人間関係の問題など、多くの問題がある。本人の社会復帰を援助し、支える。