褒めて育てる・・・は意外と難しいですね。
「出来たら褒める。勇気づけ励ます。」
とてもいいことです。
ただし一点だけご注意を。
それは「できたら褒める」ではなく「できなくても、その経緯をほめる」です。
ゆっこさんも「結果が悪くとも努力した事を褒める事」とおっしゃていますよね。
この微妙な言葉の受け止め方が大切です。
「できたら褒める」では褒めて育てることが逆効果になってしまうのです。
できたときだけ褒めて育てられた子は自己肯定感が育ちません。
しかも自分の存在価値(アイデンティティー)も危うくなるのです。
ほめて育てられる子は、ほめられることで自分の存在価値を理由づけるのです。
ほめられている間は良いですが、ほめられなくなると存在価値を失ってしまうのです。
だからほめられることだけに全精力を注ぐ!
そのために自己主張したり反抗したりすることが出来なくなる。
いわゆる過剰適応の状態です。
その結果、手の掛からない聞き分けの良い「良い子」になります。
一見、結構なことじゃないかと思いがちですが、でもこれは良い子は良い子でも、大人にとっては都合が「良い子」だけです。
本人にとっては常にほめ続けられなければ不安になり休むことも出来ず常に全力疾走!
当然、そのうちに息切れを起こします。
ひたすらにほめられ続けられて、どんどん過大な役割を求められ、ついには頑張れなくなるのです。
だれにも相談出来ずにやっとの思いで親や教師に相談しても「まぁ?大変だけど頑張れ!」
これ以上、頑張れないから相談したのにまだ頑張らなきゃいけないのかとなります。
そう思ってしまった時は深刻な危機が訪れるのです。
「これ以上、頑張れない。期待に応えられない自分は存在価値のない人間だ」
そんなふうに思いつめて自殺を図ったり苦しさのあまりに周囲に危害を加えるようになるのです。
大切なのはほめておだてることではなく、
子ども自身の存在を認め、喜び、「生まれてくれてありがとう!」と心から思えるか、そして言えるかです。
くどくど書いてしまいました。
でも、ほめて育てることを勘違いされている親御さんが多いので、あえてここでも書かせてもらいました。
とても大切なことなのでお許しください。