学習性無力感という言葉があります。
犬を電流が流れる部屋に入れて電流を流すという実験により生み出された心理学用語です。
電流は苦痛ですから、最初は犬は暴れて抵抗しようとしますが、最終的には何も抵抗しなくなりうずくまってしまいます。
つまり、抵抗しても無駄だということを「学習」したため、苦痛に耐えるしかないと諦めてしまったのです。
更には、その犬を仕切りを飛び越えるだけで電流から逃れられる部屋に移動させても、犬は何も行動を起こさないのです。
このように、自分が何をやっても結果が変わらないと学習することで、どんな状況に対しても行動を起こさなくなってしまうことを学習性無力感といいます。
今あなたはまさに学習性無力感に陥っている状態です。
また、サーカスなどで飼われている像は小さい頃から足に鉄球をつけられ自由に身動きが取れない状態いしていることがあります。
大人になって身体が大きくなれば、その鉄球は動きの邪魔にはならないはずなのですが、小さい頃から「鉄球をつけられていると自由に動けない」と学習したため、暴れたりしないそうです。
本当ならば自由に動けるはずなのに。
このように「何をしても無駄」という認知は強烈です。
簡単に抜け出すことは出来ません。
でも、先の例のように本当はストレスから回避出来る選択肢があるはずなのに、それを否定してしまい、結果苦しい状況に居続けることになるのです。
もう努力が出来ないのならば、しなくてもいいんだよ。
その代わり、ストレスになることからはとことん逃げよう。
死にたくなるくらい辛いんだったら、嫌なことなんてしなくていいよ。
自分が楽しいと思うことだけしようよ。
そうしたら、もっと生きたいと思えるようになるかもしれないから。