オーバーワークの解決策(その1)
もちろん、オーバーワークになったからと言って、即座に心の健康を損なってしまうというわけではありません。
しかし、オーバーワークの状態が慢性化し、長い期間続いてしまうと、まずは身体の健康を損ねてしまい、ひいては心の健康まで損ねてしまう可能性が出てきます。
そこで、まずオーバーワークになる「原因」というものについて考えてみましょう。
オーバーワーク、ということは、当たり前ですが、
1. 「やらなくてはならない仕事量」
2. 「自分がこなすことができる仕事量」
の2つを比べて、「1」の方が大きい時の状態のことですね。
一般的に「must」から「can」を引いたものが「ゆとり」だといいます。
オーバーワークもこれと同じで、要するに上記の1が「must」であり、2が「can」ということになります。
オーバーワークの状態を改善するには、上記の「1」を減らすか、あるいは「2」を増やすか、あるいはその両方を同時に行う、などをしなくてはなりません。
ところが、オーバーワークがなかなか改善されない人を見ると、どうやら「1」を減らす努力よりも、「2」を増やす努力の方に偏ってしまっていることが多いような気がします。
「2. 自分がこなすことができる仕事量」というのは、「自分の能力」に比例するわけですが、自分の能力などというものは、そんなに急激に上がるものではありません。
いくら努力しても、個人の能力というものは、たいてい、じわりじわり、ツメや髪の毛が伸びるようなスピードで、ゆっくりと伸びていくものです。
「1. やらなくてはならない仕事量」を減らす努力をまったくせず、「2. 自分がこなすことができる仕事量」を増やす努力しかしていないのでは、当然のことながら、オーバーワークが改善されるまでに相当の時間がかかります。
ではどうするか?
「1. やらなくてはならない仕事量」を減らすと言っても、「やらなくてはならない」のだから、どうやっても減らすことができない、と思う人もいるかもしれませんね。
しかし、たいていの場合、以前も書きましたが、「やらなくてはならない」ということ自体が、自分の思い込みなのかもしれないのです。
では、「やらなくてはならない仕事量」をどうやったら減らすことができるでしょうか?
(続く)