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お悩みNO.11569
伊藤幸弘教育研究所さん
しんちゃんへ
「ネット・ゲーム依存」? 『インターネット依存症』は日本ではまだ疾患として正式に認知されて いませんが、最近特に注目を浴びてきている病的症状です。 専門に扱う病院もでき、治療にあたる病院が今後さらに増えることが想定できます。 症状が、うつ状態だったり、視力の低下だったり、肩こり、倦怠感などを伴うことも 多いので、ネット依存専門医でなくても、他の医療機関で 症状やネットの利用状況も説明の上、相談にのってもらうことも選択肢のひとつです。 軽度の依存症の場合、身近な人間がその人の日常のインターネットの使い方をよく見ないと『依存かもしれない』と判断することは難しいかもしれません。 本人に自覚がない場合がほとんどです。 ・用もないのに何となくインターネットにつないでしまう。 ・今までしていたことをせずインターネットをするようになる。 ・周囲から見てインターネットをしすぎだと感じる。 ・常に携帯電話を手にしている。 まずは、子どもと一緒に「利用時間」「利用時間帯」についてルールを設定することが大切です(朝・深夜には利用しない・利用時間は1~2時間程度にする等)。 そして、ルールを守れなかったときのルール(メタルールといいます)も同時に設定してください。 これも子どもと一緒に考えることが大切です。 また本人にその実態を知ってもらうために、カレンダーに一日の自分のネット利用時間数を記入させるという方法もあります。客観的に自分がネットに何時間を費やしているかを把握させることが目的です。 そして、1日に利用する時間×1週間または1日に利用する時間×1カ月をし、時間の浪費を意識させる。長時間のネット使用は『うらしま太郎』状態になってしまうことと同じ。数年後、自分だけ時が止まっていたことに気づき、辛くなると、未来の自分を予測させる)。 そのほかには以下の方法もあるので参考にしてください。 ・可能であれば、同じコンテンツを利用してみた上で、子どもと対話をしてみる(SNS・オンラインゲームなど)。 ※ただ親が依存することのないように注意を払ってください(ミイラ取りがミイラにならないで)。 ・フィルターの時間制限などを利用して決まった時間は接続できないように設定する。 次に、重度のケースをご紹介します。 重度の依存症になると、自分自身や家族の力で回復することはきわめて難しくなります。 症状としては ・会社をやめる、学校に行かなくなる。 ・パソコンを取り上げようとすると切れる。暴力をふるう。 ・インターネット以外のことはしなくなる。 ・性格や考えることがまるで別人のようになってしまう。 など他にもいろいろと深刻な問題があります。 家族の崩壊につながっていくケースもあります。 どうですか? すべてではないかもしれませんが、お子さんは重度の状態に近いのではないでしょうか。 家族の力だけではどうにもならない。 ではどうしたらよいのでしょう? 依存症のサイトではほとんどの場合が「専門医にかかることをお薦めします」とありますが、インターネット依存症だけを扱っている専門医はまだないようです。 ですが病状によってうつ病や神経症を併発することが多く、精神神経科や診療内科などで診察を受けている方が多いようです。 以下は病院に通わなくても治ったケースの例をご紹介します(あくまでも「例」です)。 ◇ 自分自身で回復したケース ◇ ・インターネットに飽きる。 ・周りの依存傾向のある人をみて嫌になる。 ・たまたまネットに接続できない期間があり、一時的に遠ざかったことにより気分が楽になった。 ・ネット上で嫌な思いや怖い思いをする ・パソコンが壊れる。 ・インターネットへの接続ができなくなる(料金未払いなど)。 ◇ 周囲の人の力によって依存から回復したケース ◇ ・客観的に自分をみるようにいう。 ・失ったものはないか気付かせる(恋人・友達・勉強・仕事)。 ・依存症の人間をみせる。 ・ほかの事に興味を持たせる。 ・パソコンを手放せない場合はパソコンを利用したほかのこと(絵を描く)などに興味を持たせる ・まったく違うものに興味を持たせる(本を読む、音楽に興味を持つ、友達と遊ぶ) ・インターネットを始める前は何をしていたか思い出させる。 ・パソコン・携帯を取り上げる。 ・依存から回復した人の体験談を話す、見せる。 ・依存で苦しむ人の体験談を話す、見せる。 ただ重度依存の人は「自覚がない場合」や「自分が依存だと認めたくない場合」、また「依存だからどうした?」と開き直る場合があり、風邪薬を飲むように簡単に治すことはできません。 心してかかっても、家族や本人が心身共にひどく傷つく可能性も高いと思います。 また重度の場合、性格も考え方も変わってしまっているので、パソコンを取り上げようとして喧嘩になる、押さえ切れない衝動を暴力にして、身内や外に向けて発散してしまうかもしれません。 予期せぬことが起こる可能性も考えに入れなければならないと思います。 ◇ 病気と判断しづらいケース ◇ ネット依存の難しい面はいろいろあります。 症状として一概に病気と判断しづらいケースもあるようです。 鬱症状や「会社に行けない・学校に行けない」などの状態は分かりやすいのですが、学校へは毎日行っており一見普通の生活をしている。ですが『インターネット依存』というケースもあります。 例えばよくあるケースですが、 北海道に住む普通の高校生がいます。 毎日学校へ行き友達もいます。だれから見ても普通の高校生です。 ここ半年ほど、彼は家に帰るとパソコンを立ち上げ、食事に30分くらいリビングに来るほかは自室でインターネットをしています。 テレビも最近では面白くないようで、見ることはありません。 毎晩ネットでコミュニティサイトへ行き、いろんな人と話したりチャットをしています。 特定のチャット相手もいて、今度東京に住んでいるという彼女と会う約束をしています。 相手は自称23歳の主婦です。 このケースの場合、娘さんとは違うかもしれません。 でもネットに潜んでいる危険性を伴うことに接しているという意味としては同じです。 この彼の場合もし「ネットは一週間やめなさい」といったら彼はどんな反応をするのでしょう? ・携帯でチャットをする ・隠れてネットをするようになる ・切れて親に暴力を振るう ・むしゃくしゃして通りがかりの人を殴る 一見普通の高校生の彼。 普通の日常の中に、見た目にはわからない『依存』の怖さは潜んでいるのです。 取り返しが付かない状態にならないように周囲の人が知識を身につけ早期に復帰への手引きができるといいと思います。
投稿日:2016-09-19
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