■伝え方
相手に何かを思いを伝えるときには相手に「何を伝えたか」ではなく「何が伝わったか」が大切です。それを意識することで、部下に対して自分は上司にどれだけ大切に思われているかを実感させる効果があります。それを伝えるためには「言葉」が大切です。
「これは言わなくても分かるだろう」、「恥ずかしくてこんなことは言えない」。まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。
相手に思いを伝えたいときは、「Iメッセージ」が効果的です。相手の行為や出来事を非難がましくなく、事実を述べる伝え方です。
相手にメッセージを伝えるとき、次の2通りの方法があります。それは、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」です。
コミュニケーションを外す人は、往々にして主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまっているケースが多いです。
例えば、部下が提出書類を遅れて出してきたとしましょう。
ついつい、感情のままに「遅い!」「なにをやっているんだ!」「やる気があるのか!」と言ってしまうケースはないでしょうか。これは主語が「あなた=YOU」になっています。
「“お前が”遅い!」「“お前は” なにをやっているんだ!」「“お前は”やる気があるのか!」
こちらの思いを正確に伝え、相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。
「君が提出書類を遅れて出すことで、その後工程の仕事が滞って、困っているんだよ」。
これが「Iメッセージ」です。
ポイントは「行動」「影響」「感情」です。
行動→君が提出書類を遅れて出すことで
影響→その後工程の仕事が滞って
感情→困っているんだよ
その後に「だから、これからはさっさと提出しろよ」と言ってしまうと、せっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になってしまいますので注意が必要です。
「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。