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お悩みNO.9722
伊藤幸弘教育研究所さん
ママさんへ
「内観療法」 内観療法とは、本来修養法として開発された吉本伊信の内観法を医療、臨床心理的目的のために応用する心理療法(精神療法)のことです。 1960年代から精神医療現場に導入されるようになりました。 1978年には日本内観学会が発足しています。 また、国際的な評価も得られており、2003年には国際内観療法学会も設立され現在に至っています。 吉本のやり方をほぼそのまま行う内観原法と吉本のやり方に変化を加える内観変法があります。 また医師などの依頼で民間の研修所で行う場合と、医師が中心となって病棟内で行う場合があります。 ■内観療法の手順 病院で行われる場合と、民間の研修所で行われる場合があり、以下は標準的な研修所で行われている方法であります。 母、父、兄弟、自分の身近な人(時には自分の身体の一部)に対しての今までの関わりを、 「してもらったこと」 「して返したこと」 「迷惑をかけたこと」 の3つのテーマにそって繰り返し思い出す手順です。 これにより自分や他者への理解・信頼が深まり、自己の存在価値・責任を自覚する事によって社会生活の改善につながると考えられます。 また場合によって「嘘と盗み」、「養育費の計算」などのテーマが与えられることがある。特にアルコール依存症患者には「酒代の計算」というテーマが与えられます。 自分が一生の間に酒によって失った金額をすべて計算するというものであります。 あまりの金額に愕然となり、酒を断つものも多いです。 ■内観療法のステージ 内観療法は大きく分けて、内観研修所や病院で一週間篭って行う「集中内観」と、日常生活の中で1人で行う「日常内観」の2つのステージに分かれます。 集中内観では外界からの刺激が遮断された道場の中に、屏風で狭く仕切った空間を作り、その中で朝6時から夜9時まで続けて上のテーマについて一週間、(6泊7日または7泊8日)内観していきます。 途中1〜2時間ごとに訪れる面接者に対して、それまでに思い出した事を話します。 それに対して面接者は共感的態度で耳を傾け、かつ必要最小限の返答で応えます。 その過程ではしばしば劇的な価値観の転換を伴うことがあります。 病院での集中内観では(断食)絶食療法と併用されたり、森田療法と併用されることもあります。 ■内観療法の適用 不登校や非行など学校での問題、親子・夫婦間などの家族間の問題に効果が見られます。 またアルコール依存・薬物依存や摂食障害、心身症、抑うつ、神経症など比較的広範な精神疾患に対する効果も報告されています。 しかし内観療法は本人の意欲に加え、自己を見つめることができる自我の状態が必要なため、統合失調症や境界性パーソナリティ障害などの適応については意見が分かれています。 また、重度の鬱病の場合も自殺願望を高める可能性があるため、寛解期に行うなど、慎重にしなければならなりません。 本人への適用が困難な場合、本人の家族に内観してもらうことにより、病状の好転が見られるという報告もなされています(家族内観)。 ノンフィクション作家の柳田邦男は家族内観療法を体験し、大きな価値観の転換を得たといいます。
投稿日:2016-05-14
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