不登校や引きこもりの子供・成年たちの為にフリースクールを全国に展開しております。
Navigation

お悩みNO.266
T.N.さん
中二の息子の信用削除
先日はパソコンゲームのご回答ありがとうございました。大変参考になりました。
前の時に書いたのですが、6月中頃から引きこもり、不登校が始まり、スマホ依存になり、途中2回暴れがひどく、警察を呼びました。2回目の後、もう親が信用できないとの言葉があり、食事を自分の部屋で食べるようになりました。(前回の相談の通り2回目は警察を呼んだのを謝りました。)元々引きこもりが始まった当初くらいから、話しかけてもスマホをにやついてイヤホンをして返事をしません。色々調べて激しく叱るのはやめています。嫁はなるべく話しかけを試みていて、自分は声かけはかかさないようにしています。(返事はありません)息子の親への信用を取り戻すことは何か方法がありますでしょうか。
投稿日:2014-09-06
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
T.N.さんへ削除
親が子どもからの信用を取り戻す方法…。
これはきっと子育ての永遠のテーマであり、一発回答が難しいです。

「これこれが出来ればお子さんからの信用を取り戻すことができますよ」とお伝えできればよいのですが…。

しかし、時間をかけて親子の信頼関係の構築を図るヒントならお伝えできます。

お子さんとの信頼関係の構築を図るためには娘さんとのコミュニケーションが大切です。
カウンセラーとクライアントも信頼関係(専門的には“ラポール関係”といいます)が絶対条件です。

ではその信頼関係の構築にはどうすればいいか。
それはコミュニケーションを上手にとること。

ではどうすればコミュニケーションを上手にとれるか。
それはコミュニケーションの2つの柱「聴き方」「伝え方」を意識すること。

長くなりますがその方法をお伝えします。

まずは「聴き方」です。

そもそも、「聴き方」って意識したことありますか?

「話し方教室」とか「話し方の本」ってありますが「聴き方」に関する本って意外と少ないんですよね。
でもこの「聴き方」が重要です。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。
物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく「心」の文字が入っている「聴く」です。
…相手を受け入れて相手に話しに耳と心を傾ける。
専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには2つの聴き方に分かれます。
「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と「能動的聴き方(アクティブリスニング)」

それぞれポイントは3つ!

「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイントは…
1.黙って聴く
これは意外と難しいんですよね。
相手の話しに意見を割り込まずまずは黙って聴いてあげる。
相手を受容してあげることで信頼関係は更に強いものになるでしょう。

2.うなずく
話しの内容により大きくうなずいたり小刻みにうなずいたり…。
大きくうなずくときは「なるほどねぇ?」と言う意味があり小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味を持ちます。
それにより相手は「聴いてもらえてる」という満足感が得られます。

3.思いを引き出す
「それ、面白そうだからもっと聴かせてよ」
「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」
…というようにひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。

「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイントは…
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾を繰り返してあげてください。
会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。
ただし相手が意見を求めている場合は繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。
相手から何かを質問をされている場合にその質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます。
その際は、はっきりと親としての回答をしてあげるといいでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると会話のリズムにアクセントがつきます。これも効果的ですよ。
悩みを打ち明け始めたら相手は一気に話してきます。
それこそ途中でさえぎりたくなるくらいに。
最後まで聴いてそれをまた繰り返すのも時間が掛かる作業ですし余計に混乱を生じます。
その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちを汲む
「それは楽しかったね」「それは悔しいね」「それはムカつくね」
こんなふうに相手の心の中の気持ちをこちらの言葉として伝えることで相手は安心した気持ちで話しを出来ます。

…聴き方は以上です。
投稿日:2014-09-07
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
T.N.さんへ削除
次に伝え方。

相手に何かを思いを伝えるときには相手に「何を伝えたか」ではなく「何が伝わったか」が大切です。
そうすることで子どもに対して自分は親にどれだけ大切に思われているかを実感させてあげてください。
それを伝えるには「言葉」が大切です。

「これは言わなくても分かるだろう」「恥ずかしくてこんなことは言えない」
…まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。

相手に思いを伝えたいとき!
「Iメッセージ」が効果的です。

相手にメッセージを伝えるときって二通りの方法があるんですよね。
「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」

コミュニケーションを外す人って主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまってるケースが多いです。

例えば…僕がリビングで本を読んでいたとしましょう。
そこへ子どもが入ってきてテレビを大きな音で見始めた。
僕は感情のままに…「うるさい!」「ボリュームを小さくしろ!」「隣の部屋で見なさい!」…と言ってしまう。
これは主語が「あなた=YOU」ですよね。
「“お前が”うるさい!」「“お前が”ボリュームを小さくしろ!」「“お前が”隣の部屋で見なさい!」

こちらの思いを正確に伝え相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「お前が大きな音でテレビを観ることでお父さんは集中して本が読めなくて困ってるんだよ」…これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動→お前が大きな音でテレビを観ることで
影響→お父さんは集中して本が読めなくて
感情→困っているんだよ

その後に「だから音を小さくしろ」と言ってしまうとせっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になります。

「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。

コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。
いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてしんどいですよね。
だからコミュニケーションがドッジボールにならないように聴き方や伝え方に気をつけてみるのもひとつの手段です。
投稿日:2014-09-07
返信 3
伊藤幸弘教育研究所さん
T.N.さんへ削除
あとは自己開示です。

大人でもそうだと思うのですが、自己開示して自分のことを話してくれる人にはこちらも心を開きますよね。

子どもとの関係も同様です。

親としての想いや、T.N.さんがお子さんと同年代の頃に何を考えなにを行動していたかを伝えてみてはいかがですか。

その際は自分の子どもの頃を比べてお子さんを非難しないこと。

よく「お父さんが子どもの頃はもっと勉強をがんばっていたぞ。それに比べてお前は・・・」などと言う親がいますがこれは最低。
お子さんを誰かと比較すること自体がナンセンスなのです。

そこに注意してみると親子の信頼関係の構築(お子さんから信用を取り戻す)ことが実現に近づくのではないでしょうか。
投稿日:2014-09-07
返信・コメントはこちら
削除用パスワード(同じものを2回入力してください)

掲示板トップに戻る