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お悩みNO.381
ノンちゃんさん
引きこもりの娘について削除
30歳手前の娘の事です。
小学校高学年でイジメにあい、それから人間不信になり、警戒心がとても強くなりました。
不登校にはなりませんでしたが、就職も出来ずアルバイトも対人関係が築けず長続きしません。
ニートになって8年。引き籠りになって1年。先が見えません。
被害妄想が強く、学生時代の同級生に情報を盗られたとか、会えば殺されるなど、見えない敵に怯えています。
実際はそんな事実はありません。
最近はテレビで若い女性を見ると「死ねばいいのに」などと言います。
私も怖くてたまりません。
何か良い対処法はありますでしょうか。
藁にもすがる思いです。
よろしくお願いします。
投稿日:2015-06-07
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
ノンちゃんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。
30歳手前の娘さんに関するお悩みですね。

対処方法としては、まず家族は話を聴いてあげることです。
不登校、引きこもりと通じて人とのコミュニケーションが極端に少ないですよね。
そのようなことから自分自身でも将来に悲観的になり、被害妄想が強くなり、見えない敵に怯えることになっているのです。

そのために家族ができることは、コミュニケーションです。
要は関わりを持つこと。
人は他者から関心を持たれると嬉しいのです。
逆に他者からの無関心が一番怖いのです。

であれば、せめて関われる家族がコミュニケーションを取ってあげること。

そのコミュニケーション法を以下にまとめましたので参考にしてください。
投稿日:2015-06-07
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
ノンちゃんへ削除
コミュニケーション(「聴き方」「伝え方」)

■信頼関係の構築
お子さんとの信頼関係の構築を図るためには円滑なコミュニケーションが大切です。
カウンセリングの領域では、カウンセラーとクライアントの信頼関係(専門的には“ラポール関係”といいます)が絶対条件といわれます。ではその円滑なコミュニケーションを図るにはどうすればいいのでしょう。
コミュニケーションの2つの柱ともいえる「聴き方」と「伝え方」に関して紹介します。


■「聴き方」
「聴き方」を意識しながらお子さんからの話を聴いたことがありますか。「話し方教室」とか「話し方の本」というのはありますが「聴き方」に関する本は意外と少ないのです。しかし、円滑なコミュニケーションを図る上ではこの「聴き方」が特に重要です。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく、言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく、「心」の文字が入っている「聴く」です。これは、相手を受け入れて相手の話しに耳と心を傾けることを意味します。専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには以下の2つの聴き方に分かれます。
その2つとは、「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と「能動的聴き方(アクティブリスニング)」です。
それぞれポイントは3つあります。


■「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイント
1.黙って聴く
これは簡単なようで意外と難しいです。しかし、すべての「聴き方」のベースとなる姿勢です。相手の話しに意見を割り込まずまずは黙って聴いてあげる聴き方です。黙って相手を聴き、受容してあげることで信頼関係は更に強いものになるでしょう。

2.うなずく
「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。1対1で話したときに、どのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの「言語情報が7%」、口調や話の早さなどの「聴覚情報が38%」、あいづちやうなずき等、見た目などの「視覚情報が55%」の割合であったという実験結果があります。この割合から「7-38-55のルール」とも言われ、「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれています。

話しの内容により大きくうなずいたり小刻みにうなずいたりする聴き方です。大きくうなずくときは「なるほどねぇ〜」と言う意味があり、小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味を持ちます。それにより相手は「聴いてもらえている」という満足感が得られます。


3.思いを引き出す
「それ、面白そうだからもっと聴かせてよ」「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」「それについて、あなたのほうでも何か言いたいことがありそうだね」、「あなたにとって大事なことのようだね。詳しく聴かせて」等のようにひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。
(※注意:実際の会話は「あなた」ではなく、必ずお子さんの名前を呼んであげてください)


■「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイントは…
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾をこちらが繰り返して発しながら聴く方法です。会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。そして、相手は「自分の話を聴いてもらえている。理解してもらえている」となります。

ただし相手が意見を求めている場合は繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。相手から何かを質問をされている場合にその質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます。その際は、はっきりと親としての回答をしてあげるといいでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると会話のリズムにアクセントがつき、これも効果的です。
例えば、お子さんが悩みを打ち明けたとします。悩みを打ち明け始めると人は一気に捲くし立てるように話し始めます。それこそ途中でさえぎりたくなるくらいに。その際に、最後まで聴いてそれをまた繰り返す方法(話しを繰り返す)をすると時間が掛かる作業ですし余計に混乱を生じます。その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちを汲む
「それは嬉しかったね」「それは悔しいね」「それは腹が立つよね」。こんなふうに相手の心の中の気持ちをこちらの言葉として伝えることで相手は安心した気持ちで話しを出来ます。高級クラブに高いお金を払ってまで、サラリーマンが通うのは、高級クラブのママさんたちはこの「気持ちを汲む」等、聴き方に長けているからなのです。


■伝え方
相手に何かを思いを伝えるときには相手に「何を伝えたか」ではなく「何が伝わったか」が大切です。それを意識することで、部下に対して自分は上司にどれだけ大切に思われているかを実感させる効果があります。それを伝えるためには「言葉」が大切です。

「これは言わなくても分かるだろう」、「恥ずかしくてこんなことは言えない」。まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。

相手に思いを伝えたいときは、「Iメッセージ」が効果的です。相手の行為や出来事を非難がましくなく、事実を述べる伝え方です。
相手にメッセージを伝えるとき、次の2通りの方法があります。それは、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」です。
コミュニケーションを外す人は、往々にして主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」になってしまっているケースが多いです。

例えば…僕がリビングで本を読んでいたとしましょう。
そこへ子どもが入ってきてテレビを大きな音で見始めた。
僕は感情のままに…「うるさい!」「ボリュームを小さくしろ!」「隣の部屋で見なさい!」…と言ってしまう。
これは主語が「あなた=YOU」ですよね。
「“お前が”うるさい!」「“お前が”ボリュームを小さくしろ!」「“お前が”隣の部屋で見なさい!」

こちらの思いを正確に伝え相手とのコミュニケーションも外さない方法は主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「お前が大きな音でテレビを観ることでお父さんは集中して本が読めなくて困ってるんだよ」…これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動→お前が大きな音でテレビを観ることで
影響→お父さんは集中して本が読めなくて
感情→困っているんだよ

その後に「だから音を小さくしろ」と言ってしまうとせっかくの「Iメッセージ」がその瞬間に「YOUメッセージ」になります。
「Iメッセージ」で思いを伝えると相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多いと言われています。


■「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替え
自分の意見を伝え、相手の考えを聴くというのはコミュニケーション(会話)の基本です。
しかし、いくらIメッセージを活用して伝えても、「相手を変えてやろう」という想いが心の奥底にあると、しつこく何度も同じメッセージを発することになります。これは「審判的表現」といい、圧力によるメッセージ(=お前が変われ!)になってしまいます。

その際は、まず相手の立場に立ち切って傾聴することが大切です。これが「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替えのタイミングです。相手の話を聴くことにより、相手の「抵抗」がとれて相手は安心して、自ら変わることができるのです。また、相手の立場を理解することで、こちらの心にも変化が現れることもあり、他者理解と自己成長が同時に促進されます。

「期待と願望」、「推論と思い込みのズレ」が対人関係のトラブルの元になるのです。
大切なことは“相手を変えようとせず、相手を分かろうとせよ”です。


コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてしんどいです。だから、コミュニケーションがドッジボールにならないように、「聴き方」や「伝え方」を意識してお子さんとのコミュニケーションを図り、信頼関係の構築に努めてください。

投稿日:2015-06-07
返信 3
ノンちゃんさん
有難うございます削除
お忙しいなか早々とアドバイスを戴き有難うございます。
「私がこんなになったのは親のせいだ。一生恨んで脛をかじり尽してやる」と言う娘。
相談した友人には「人のせいにしているとラクだからね。もう良い歳なのに甘えてる。追い出したら」と言われました。
追い出そうにも出て行かないので、私が出て行こうと考えましたが「私を見捨てるのか」となるでしょう。
他人や親戚に迷惑をかける事は避けたいので、何とか寄り添って行こうとは思っていますが、こちらも疲れ果ててしまいます。
先生からのアドバイスをよく読んで実践出来るようにしようと思います。
投稿日:2015-06-08
返信 4
伊藤幸弘教育研究所さん
ノンちゃんへ削除
人は関わりの中で生きていきます。
その関わり方が「プラス」か「マイナス」かの差はありますが、実は同じことなのです。

よく、「愛情の反対は憎しみ」と言いますよね。
心理学的な考えではそれは間違っています。

実は、心理学では「愛情も憎しみも同義語」です。
それは「相手に関心がある」という意味でイコールなのです。

では、愛情の反対語は?
それは「無関心」です。

人は皆、「承認欲求」というものがあります。
心理学的に見てもそれは立証されています。
何も言わずに関心を示さないことで、その欲求は満たされず、マイナスな方向に心が動いてしまうのです。

ある実験結果をご紹介しますね。
「A・B・C」のコップに水を入れます。
Aにはプラスの言葉を、Bにはマイナスの言葉、Cには何も話しかけません。
一番最初に水が腐ってしまうのはどのコップだと思いますか。
…答えは「C」です。
AとBは言葉のプラス・マイナスの違いはありますが、関心を示しているということです。
Cはまったくの無関心ということです。

人間の体の約70%は水分です。
そのことを考えると語り掛けることの重要性はご理解いただけると思います。
投稿日:2015-06-08
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