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お悩みNO.522
nonさん
留年削除
私立の文系に通っている息子がなかなか卒業ができません。3年かかってやっと1年分の単位が取れたか取れてないかという状況です。昨年まったく単位が取れていないことが発覚した後からは頻繁に息子の元に通い話し合いをすすめ、本人も頑張ると言ったので信じて見守ってきました。
本人は授業にでて試験も受けたと言っていますが一単位もまたとれておらず、親としてどうしたらいいか分からなくなってしまいます。私立ですし、下宿をしています。したに2人の兄弟もいるのでひとりにお金をかけることもできません。下の娘も今年から私立大学に進学することになっています。今後どうすればいいのでしょうか。
投稿日:2016-03-26
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
nonさんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。
大学に通う息子さんがなかなか卒業できないことに関するお悩みですね。

今後どうすればいいのかというご相談ですが、まずは、単位の取れない理由をお聞かせいただけますでしょうか。
その理由によって今後どうすればいいのか方向性は見えてくると思います。

授業に出て、試験も受けたということなら不登校による単位不足ではありませんよね。
そうすると単に勉強が疎かになっているだけなのか。
あるいは、授業に出て試験を受けたというのは虚言なのか。
または、もっと奥深いものがあるのか。

どちらにしても本人が変わらない限り親がどうあがこうが進展はありません。
以下にその内容もまとめましたので参考にしてください。

※本日・明日とお返事が出来ない可能性がございます。
次回のお返事は3/28(月)になりますがご容赦ください。
投稿日:2016-03-26
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
nonさんへ削除
■過去と他人は変えられない、変えられるのは未来と自分

「過去と他人は変えられない、変えられるのは未来と自分」
これは、カナダ出身の精神科医であり、1957年に交流分析(Transactional Analysis:TA)を提唱した、エリック・バーンの言葉です。

この言葉の通り、人の行為とか考え方とか、諸々は変えることは出来ないし、過ぎ去ったことも変えられません。
しかしながら、自分のこと、そして、これから起こる未来については、影響を与えられます。
だから、「自分自身」と「これから」にフォーカスをしていくことが大切なのです。

しかしながら、人は、人間関係で悩む生き物。
「他人は変えられない」といったって、つい目についてしまう気になる人もいるものです。

例えば、あなたの周りにも…
仕事に全くやる気がない部下とか、
何事も否定的に捉える友人とか、
勉強を全くしようとしないお子さんとか、
というような「いや、変わってよ」と思いたくなる人はいますよね。

この話に関連して、先日、こんな相談を受けました。
「子どもが勉強をしないんです。どうしたら”変えられ”ますか?」…と。

このようなご相談は実際に少なくありません。
そのような場合に、我々はこのようにお答えしています。

「子どもが勉強をしない、というのは、“子どもの課題”であって、“親の課題”ではありません。
 子どもが取り組むべき話で、親であっても、どうこう言えないのです」…と。
 
…とはいうものの、それが自分にとっても影響すること、ありますよね。
子どもの問題などは、特に気にそうでしょう。
しかし、それはやっぱり、あくまで子どもの課題なので、本的に親が関与することはできないわけです。

大抵の場合、「(じゃあ、どうすればいいのですか?)」
相談者のこんな心の声が聞こえてきます。

ある、引きこもりの息子を持った親御さんのお話があります。
 
 
引きこもりで学校に行かない、働かない、そんな息子を心配したあるお母さんが、息子を連れてカウンセリングに来たのです。
「息子をどうしたらよいのでしょうか?」
そんなお母さんお父さんの訴えについて、
我々は、今お伝えした「課題の分離(息子さんの課題は息子さんのもの)」 というお話をしました。

いくら親御さんが気にかけて、手取り足取り関与しても、それは息子さん自身のものだから、息子さんがその気になって取り組むまで待つしかない、と。

そして、お母さんお父さんには、こう伝えました。
「息子さんがどうこうではなく、お母さん・お父さんは、今、あなた自身が課題としていることに取り組んでください」…と。

すると、お母さんは前から体が弱かったこともあり、それを改善すべく、取り組んでみたいと思っていた、太極拳を始めることにしました。
そしてどんどんとハマるお母さん。
なんと中国に渡り、本場の太極拳を学びに行く、というレベルにまで到達してしまいました。

お父さんはお父さんで仕事にこれ以上に打ち込みました。
家にはなかなか帰りません。

こうなったとき、息子からすれば、今まで自分にかまってきていた父母が、急に自分の事をし始めて、関与しなくなってきたのです。
加えて、父母共に、イキイキしてきていることを目にします。

そして、しばらくして、その息子さんが、一人でカウンセリングにやってきました。

「どうしてまた、今日は一人で来たの?」と聞くと彼は、こう答えました。
 
「先生、僕はどういう人生歩めばよいのか、不安になりました。今日は、そのことで相談に来たんです」。

この息子さんは、親の関心が向かなくなったことがきっかけで「自分はこのままではまずいのではないか」と、自分自身で思った瞬間に、彼の、彼自身の人生の課題への取り組みが始まりました。

子育てとは子どもがこう思うところまで、待たなければいけないのです。
誰かを無理やり変えることは、できないのです。
子どもに影響を与えるためには、まず、親が変わることです。

要するに…
親が勇気を持って、自分の人生の課題に取り組むこと。
その後ろ姿を見て「あんな風になりたいな」と思い、子どもに伝染して伝わっていくのです。
これは心理学では「モデリング」といいます。

冒頭で…
「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分」という言葉を紹介しました。『
しかし、「もし他人を変えられるとしたら?」
それは、【自分が勇気を持って変わる姿を見せることで、他人の心に「私も変わりたい」という想いの種をまく】ことなのかもしれません。

そうすれば、「変えられない」と言われている「他人」は変わります。
「変えられない」と言われている「過去」だって変えられるかもしれません。
もちろん、「過去の事実」は変えることはできません。
でも、「過去の形(受け止め方)」は変えられることができます。

自分を変えられない人が、他人を変えられるはずもありません。
だからこそ、「自らを変える」という気概を強く持つべきですし、誰よりも勇気を持って、今までにない取り組みをする必要がある…そう思うのです。

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あなたの話は信じてもらえないかもしれない。
でも、あなたの行いは誰もが信じるでしょう。
(ルイス・キャロル)
投稿日:2016-03-26
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