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お悩みNO.549
あいこさん
同士の根拠のない自信削除
はじめまして。
親子でなく、会社の社員の自己肯定感についてのご相談です。

各自が根っこから自分自身の価値を感じられないことで
それぞれが持つ力を十分発揮させてあげることができていないと感じております。
一番大きな原因はご両親との関わり方から受けている影響があるかと
考えていますが、社員が根拠のない自信をもって
日々を幸せに生きていける力をつけるために会社としてできる
解決策等ございましたら、ご教授いただけないでしょうか。

会社は設立10年程度、50人程度の規模のベンチャーで半数が新卒社員です。

目に見える事象としては
 ・お客様や協力会社に対する成果や対応に対して誠実に対応できず逃げる
 ・会社に来られなくなる
 ・コツコツ頑張っていたが突然転職をする
などがありますが、事象の一部にすぎないと思います。

利己主義でなく、皆が幸せに生きられる世界を広げようという理念を皆で追い、
社員同士の仲もよく、皆必死では働いていますが、
根拠のない自信を持って、自ら会社を動かしているのは一握りの数名で、
健全でない苦しみを持つ社員が多いと感じております。
会社として社員の自己肯定感を満たすために、
そもそも自己肯定感(根拠のない自信)とは何か、
それに会社としてどう対応すればよいか、
ご教授頂ければ幸いです。
投稿日:2016-05-07
返信 1
伊藤幸弘教育研究所さん
あいこさんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。
社員の自己肯定感に関するお悩みですね。

まず、あいこさんのお立場は?
その会社の社員でしょうか。
または経営者でしょうか。

お立場によって回答は大きく変わりませんが、参考のためにお知らせ頂ければ幸いです。

さて、そもそも自己肯定感とは?
自己肯定感とは、自分自身の存在を長所だけではなく、短所も含めて肯定する感覚のことです。

現代の日本の若者は諸外国に比べてこの「自己肯定感」が低いと言われています。
詳細を以下にまとめていますのでご紹介します。
投稿日:2016-05-08
返信 2
伊藤幸弘教育研究所さん
あいこさんへ削除
以下は日本・アメリカ・中国の高校生に対して行ったアンケートです。

1.「私は他の人々に劣らず価値のある人間だ」
YESの回答…日本(31.5%)、アメリカ(81.5%)、中国(86.6%)

2.「時には私は役に立たない人間だと思うことがある」
YESの回答…日本(56.4%)、アメリカ(32.0%)、中国(25.4%)

国民性の違いがあるし、このアンケートだけでその国の子育ての良し悪しは判断出来ません。
しかし、それにしても日本の高校生の自己評価の低さは突出しているのです。
我々は日本の子どもがアメリカ、中国に比べて特別に劣っているとは思えません。

では、どうして日本の子どもたちはこんなに自己評価が低いのでしょう?
考えられるひとつの原因として社会の子どもに対する態度が挙げられます。
何かにつけて「わがままだ」「やる気がない」「甘えている」etc
…などの否定的な言葉を繰り返し刷り込んで来た結果かもしれません。

子どもが学校から帰って来たとき、日本では「いい子にしてた?」「先生に怒られるようなことしてない?」と開口一番言ってしまう親がいますよね。
欧米の場合、多くは「お帰り!今日は一日楽しめたかい?」…こんな言葉を掛けます。

毎日の積み重ねの結果がアンケート結果に表れているのかもしれませんね。

人間が生きていくためには「自分は存在価値がある」「生きていていいんだ」という自己評価は大切な要素です。
これを心理学では「自己肯定感」といいます。

自己肯定感は子ども時代に育まれると言われます。
自己肯定感を育ませるとは、何かをやらせて褒めて育むものではありません。
それだと失敗した時には逆に子どもを否定することになり「自己“肯定”感」ではなく、「自己“否定”感」を育むことになってしまいます。

自己肯定感を育むとは…子どもの今をそのまま認めること。
存在自体を認めて「生まれて来てくれてありがとう」というメッセージを伝えることです。

現代カウンセリングの礎を築いた、アメリカの心理学者、カール・ロジャースはこう言います。
「I love you because you are you」
これはカウンセラーがクライアントに接する際に基本となる姿勢です。
要するに「あなたはあなたのままで良いんですよ」という意味です。〜

人を愛するのに理由なんてありません。
成績がいいから?
言うことを聞くから?
良い学校に入ったから?

すべて違います。

その子どもの存在自体が愛するに値するからです。

だから「生まれてくれてありがとう」なのです。
投稿日:2016-05-08
返信 3
伊藤幸弘教育研究所さん
あいこさんへ削除
いかがでしょう。

我々は「子育て」に関するご相談をお受けしていますので、上記は「子育て」という視点で書いています。
しかし、「子育て」も「社員育成」にも共通して言えることだと思います。

それは、このように育ってきた子どもたちが、今の社会(会社)にいるのですから。

では、どのようにすればいいのでしょう。
これも以下にまとめました。
投稿日:2016-05-08
返信 4
伊藤幸弘教育研究所さん
あいこさんへ削除
「事実は1つ、受け止め方は2つ」

上記で紹介したと通り、ある調査によると、日本の若者はアメリカ・中国・韓国の若者と比較して 自分自身を肯定的にとらえていない傾向にあるという調査結果が出ています。
しかし、自分自身を肯定的にとらえられない原因は、実は思い込みや勘違いの部分が大きいのです。
人間の習慣として、無意識のうちに脳へ条件づけされた習慣通りの行動を行ってしまうという傾向にあります。
専門用語では、物事をどのように受け止めるかという習慣を「思考習慣」と呼びます。
この思考習慣は以下の2つです。
「マイナス思考」→いつも不満やグチ、無理、できないという弱気なことばかり言っている消極的な人
「プラス思考」→いつも明るく、できることばかり考え、強気で自信にあふれた発言をしている積極的な人
このマイナス思考とプラス思考の差はどこから生まれてくるのでしょうか?
それは、フッと思い浮かべる「かも?」から生まれるのです。
たとえば、否定的なことを思い浮かべた人は、
「できないかも?」
   ↓
「できない姿・状況をイメージ」
   ↓
「あきらめる」
   ↓
「間違いないという否定的確信」

反対に肯定的なことを思い浮かべた人は、
「できるかも!」
   ↓
「できる姿・状況をイメージ」
   ↓
「その為に行動する」
   ↓
「間違いないという肯定的確信」

このように、世の中には 「プラスのかも」と 「マイナスのかも」の 2つがあります。

脳に浮かぶプラスの「かも?」は神様がくれた成功へのプレゼントであり、マイナスの「かも?」は あなたの人生を台無しにする悪魔のささやきでもあるのです。

たとえば、テストで思わぬミスをしてしまった。 よい結果が得られなかったという事実に対して、これを糧として努力を続け、次のテストでよい結果が出れば、最初の失敗はさらに学ぶための刺激、あるいはよい教材になったと言えます。
言うなれば、「失敗」ではなく「将来の教訓」なのです。

発明王と言われたエジソンは電球を発明するまでに1万回失敗しました。
しかし、「失敗だ」とは言わず、こう言いました。
「うまくいかない方法を1万通り発見した」 ・・・と。
まさに、この思考こそがプラス思考というべきではないでしょうか。

成功をめざす過程において良くないと思われる結果は「失敗」ではないのです。
むしろ「学ぶチャンス」、「成功へのプロセス」です。
言うなれば、この世の中に「失敗」はないと言えるのではないでしょうか。
このように考えられる人が「メンタル的にタフ」という人です。

ものごとには「出来事」があって「結果」がありますが、この「出来事」と「結果」の間には必ず「受け止め方」が存在します。
たとえば・・・
【否定的受け止め方】
(A)旅先で雨が降った
 ↓
(B)せっかくの旅行が台無し
 ↓
(C)憂鬱な気分で楽しくない旅行だ

逆に・・・
【肯定的受け止め方】
(A)旅先で雨が降った
 ↓
(B)観光客が少ないかもしれない
 ↓
(C)静かに景色を楽しめるな

自分に自信のない人は、どうしても、自分の「欠けている部分」に焦点が当ててしまいます。

「足(た)らで事たる身こそ安けれ 」
これは禅の言葉です。
「足らん、足らん」言い出したらきりがありません。
足らんけど、足りるところで楽しめる人が素晴らしいのです。
なにげない日常、ちょっとした出来事の中に幸せを見つけられる人、今ある環境を楽しめることは素晴らしいと思います。

思うようにいかないことなど山ほどあるでしょう。
それはそれで受け止めて、そこから学べることを探して次の事へ向かえるような、そんな受け止め方をしてみませんか。

経営の神様、松下幸之助はこう言います。
「運の悪い人とは “自分は運が悪い”と思う人。
運のよい人とは “自分は運がよい”と思う人。」・・・と。

出来事は常に白紙であり、その段階では、「プラス」も「マイナス」もありません。
要は今出来ていなくても、「やればできる」というプラス思考と 「やってもムリ」というマイナス思考の差なのです。

したがって、「事実は1つ、受け止め方は2つ」ということになるのです。

この世の中には、「失敗」も「不幸」もない。
それらは「成功」や「幸福」へのプロセスだ、と考えるとけっこう気持ちが軽くなり、「何でもチャレンジしてやろう」 という気持ちにならないでしょうか。

本気でチャレンジし行動すれば不可能だと思われていることも可能になるのです。
「夢は必ず叶います」

そのためには、先ほどからお伝えしている通り、「受け止め方をプラス」にする必要があります。
その「受け止め方」は言葉で表現されます。

私たちは言葉を使って、物事を受け止め、理解し、考え、表現しています。
言葉は脳の働きによって生まれる心(意識)を表現したものなのです。
言葉を変えれば、心が変わります。
心が変われば、脳の回路も変わるのです。

「プラス思考」とは、「プラスの受け止め方+プラスの表現」です。
脳と心は言葉によってつくられる 、言わば、「言葉は意識のコントローラー」なのです。

「できない」→「できる、やれる」
「ムリ」  →「大丈夫」
「イヤだ」 →「いいね」

心から「実現させたい」と思うことがあればプラスの表現を使いましょう。
断定的な言葉を使うことで、ドーパミンが分泌され、細胞がやる気を出してフル稼働するのです。
「できると思えばできる、できないと思えばできない」
苦しいときは 、「やれる」「できる」で乗り切りましょう!

よく、「性格は生まれつきのものだから絶対に変えられない」というご相談を受けます。
しかし、この考えは正しくありません。
心理学では人間の行動の9割以上が習慣によるものだといわれています。
つまり習慣を変えることで性格 (=習慣的性格)を変えることができるのです。

「過去と他人は変えられない
 変えられるのは未来と自分」

これは、カナダ出身の精神科医であり、1957年に交流分析(Transactional Analysis:TA)を提唱した、エリック・バーンの言葉です。

この言葉の通り、人の行為とか考え方とか、諸々は変えることは出来ないし、過ぎ去ったことも変えられません。
しかしながら、自分のこと、そして、これから起こる未来については、影響を与えられます。
だから、「自分自身」と「これから」にフォーカスをしていくことが大切なのです。

あなたの人生は、あなたの受け止め方・意識・言葉によるどのようにも変えることができるのです。
投稿日:2016-05-08
返信 5
あいこさん
伊藤幸弘教育研究所御中削除
ご丁寧なご返信ありがとうございます。

正直、子育て意外のご相談は失礼かと思ったのですが
私も子育てと社員育成に共通点が多いと思いご相談させて頂いて
おりましたのでご丁寧に対応頂けたことに感動しました。
ありがとうございます。

私はこの会社の社員で、役職もない中堅社員というところです。
一般的な会社で言うと年齢・年次的に「若手」と分類される年ですが
会社の規模が小さいので私のような年代の社員も積極的に会社の経営課題に
取り組んでいるような風土で、個人的に人の問題への関心が強いため
何か私から実行ができることがあればと考えております。

頂いたお話から、私が会社で実行できることをまとめると以下のようなこと
かな、と理解しました。

?自己肯定感を満たすために
 存在自体を認めてそのままでいいと存在を認めること
→生まれてくれてありがとうと伝えること
→会社ではいてくれて助かっていると伝えること

?自ら肯定感を作るために
 思考習慣を肯定的にするめの気づきを普段のコミュニケーションで与えられる様に対話する

ちなみに?に自ら気づいて実践するためには、その人自身の存在を
肯定してくれる相手を誰か一人でも見つけることが絶対条件に
なりますでしょうか。?を満たさなくても?の思考を変換できれば
自ずと存在を認められるようになるものでしょうか。

私自身も以前そうでしたが、頂いた調査結果等にもあるとおり、
?を家庭で育つ段階で満たせていない社員が多いと感じております。
ただそこには相当の覚悟とパワーがかかるものだとも感じているので
会社全体として?にも力を入れていくか
判断する参考にできれば幸いです。
投稿日:2016-05-08
返信 6
伊藤幸弘教育研究所さん
あいこさんへ削除
お返事を頂きありがとうございます。
あいこさんは中堅の社員とのこと。
それでも、会社の経営に対して意識が高く関心しました。

企業に必要なのは「経営理念」です。
これは会社の大小に関わらず持っていなければならないものだと思います。

その「経営理念」のもとに社員は経営者から一般の社員までひとつになれるのです。

この「経営理念」がブレていたり、ただ単に掲げていて実践していなければ、その会社は衰退していくでしょう。

ネットで探せば色々な会社の「経営理念」を調べることが出来ます。
それを参考にしてみるのもいいでしょう。

また、「経営理念」と同じく「経営哲学」を大切にしている企業もあります。

JALを再生させた稲森和夫氏が創業した「京セラ」の「京セラフィロソフィー」は有名ですよね。

経営の神様と言われた、松下幸之助氏は「事業の原点は、どうしたら売れるかではない。どうしたら、喜んで買ってもらえるかである」と言っています。

その他にも色々な経営者が多くの名言を残していますが、共通しているのは「社会への貢献」だと思います。

色々と調べてみると面白いですし、何よりもご自身の視野が広がると思いますよ。
投稿日:2016-05-08
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