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お悩みNO.679
しょこさん
高3生 留年決定削除
長文で申し訳有りません。
進学校に在籍する高3生男子です。中学ではあるスポーツのインターハイの強化選手でした。しかし、部活の顧問に認められずまた練習をサボっていてもお気に入りの子は使うという理不尽さも体験し、それがきっかけで部活を休む宣言。その後昨年末から不登校になりました。年度末に進級も危ぶまれましたがどうにかそれまでの貯金と補講で進級しました。春休みに部活に復活し離任式などにも参加できたので、新学年では普通に行けると思っていましたが結局登校できず。
私は初めから頑張りすぎたから充電期間と思っていいというスタンスでいました。
先月やっとどうして行けないか話してくれました。「学校にはむしろ行きたい。だけど周りは自分よりできるやつばかり。才能か、もっと努力できるか、気にしない性格のどれかを持っていれば学校に行けるのに」と。その後家の中では普通に会話し食事も摂り元気になりましたが登校していた時のルーティンがイヤといいずっとリビングにいて、早朝寝て昼過ぎに起きる生活です。また、学校に関する悪夢をいつも観ると言って寝るのが怖いそうです。
留年しても退学しても道は一つじゃないと話していますが、自分の納得が行かずにスッキリできずゲームと動画で過ごしている姿が可愛そうです。どうしたらこの負の感情を変えてあげることができますか?自分で立ち直るのを待つしかないですか?
投稿日:2017-07-15
返信 1
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
はじめまして。
書き込みありがとうございます。

お子さんの不登校の状態に関するお悩みですね。
自分で立ち直るのを待つというスタンスで良いと思います。
だって、これはお子さん自身の人生ですから。

このアドバイスをするとよく誤解されてしまうのですが、
「待つ」と言っても何もしないで見ているというわけではありません。
ここで言う「待つ」とは・・・
「自分で立ち直れるように適切な助言をしながら、見守る」という意味です。

では、適切な助言とは?
例えばお子さんはいま、自分に対して自信を失っている状態です。
これに関しては以下を参考にしてください。
投稿日:2017-07-17
返信 2
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「自分に自信を持つ」

―― どうしても自信が持てない…
―― 日常生活を送る中で、自分に対してOKが出せない…
―― 堂々と人と接することができない…

こうした悩みを持つ方はとても多くいらっしゃいます。

かといって、そんな時に自信を持とうと頑張って努力しても、どうしても自信を持てないことも多いもの。それには、自信を持てない隠された理由があるからなんですね。
それでは、いったいどうしたら自信を持てるようになるのでしょうか?

まずは、「自信を持てない」という状態について見直してみましょう。「自信がない」という状態には、いくつかの具体的な“症状”があります。

◆何をしても不安で、他人からの意見に怯えてしまう
◆始める前からダメだと思って、やらずに終わってしまう
◆やってみようと思った途端、不安があふれだしてストレスフルな状態になる
◆自分よりも他者のほうが優れているように見えて、比較して落ち込んでしまう
◆自分の良いところが認められず、どんなに頑張っても劣等感がぬぐえない
◆評価してもらっても、自分で自分のことが認められないため、他者からの評価を受け入れられない
◆自分を認めることができないため、行動が起こせない

あてはまるものはありませんか?

「自信がない」というと漠然とした感情のようですが、こうして分析してみると、心の状態と行動(現象)が連動していることがほとんどなんですね。

逆に、「本人が努力してきた過去がある、才能がある、周囲から認められている、客観的に見てできている」という実態に関わらず、本人が「“自信を持てない”と思っている」ことです。

実際に、「周囲から見ればできているのに、あの人は自信がない」とか、「どうしてそんなに自分を否定してしまうの?」と感じることも少なくありません。けれども、本人にしてみれば、「強烈な自己否定感」と、「それゆえに思ったとおりに行動に移せない」という二つの事柄と戦っている状態なのです。

なぜこうした自己否定感や行動できないという状態が生じてしまうかというと、それは、「もともと本人に対して否定的な意見を植え付けた人間がいる」ということが原因です。

人は子供時代、肯定的な意見を聞かせられて育ったり、あるいは、失敗したときに優しく受け容れてもらったりしていると、その状態を記憶し、自分でも他者からしてもらった肯定的な態度を繰り返すようになります。
けれども、子供時代にそれがなく、親や先生、周囲の人間から否定的な意見しかもらえなかった人は、大人になってからもそのときの態度を無意識に真似してしまい、自分に対して自罰を繰り返すようになるんですね。
そして、否定された経験を軸にして、自分のことを自分でマイナス査定し、推し量ってしまうのです。
誰しも、誰からも教えられたことがないことは、実行することができません。それは、「自信を持つ」という心の状態であったとしても、同じことです。自信というのは、「能力や良いところを認め、育てるという経験」がなければ、できないものなのです。
つまり、「認められ、褒められた経験がない」ために、その方法を理解できず、与えられた否定しかできない、ということが「自信がない」という状態です。

こうした状態のときは、過去に親や周囲の人間が自分を否定してきたように、自分の否定的なところにばかり焦点が当たっています。
人は良いところも悪いところもあって、それが普通なのですが、あまりにも否定されて育ったために、自分の肯定的な要素を認められないということを繰り返しているんですね。

だからこそ、こうした不安定で苦しい内的な状態を変えるためには、自分で自分を見る視点を変え、育て直すことが必要になってきます。
視点を変え、自分を育て直す方法としては、次のように少しずつ考え方を変えていくことです。

◆ありのままの自分を認め、子供の頃に言ってもらえなかったプラスの言葉がけを自分に対してしてあげること
◆他者の価値観で判断するのではなく、自分の判断で自分の成し遂げたことを認めること
◆過去にしてきたことで、他人からは認めてもらえなかったことを、自分自身で認め直すこと
◆社会的な達成ではなく、細かなことであっても、できたことを一つひとつ褒めること
◆他者に依存して自分の価値を決めるのではなく、自分がどうしたいのか意志を持って行動すること
◆失敗など、実際に成果が伴わない場合も、努力した自分を認めること

「他者の目」や「結果」を基準にするのではなく、自分で自分を認めるということが役に立つでしょう。
このとき、親が子供を見守ってあげるように、「自分で自分の親代わりをし、愛情深く、優しく認めてあげること」がポイントです。

不適切に否定的なことを投げかけられていたとしても、あなたがあなた自身を肯定的に捉えてあげることで、やがて自然に自分に対して「私は大丈夫」という肯定感へと変わっていきます。お友だちを励ますように、優しく自分に接してあげることも効果があります。

「自信のなさ=自己否定」は、今まで無意識に繰り返されてきたために癖になっていますから、はじめは意識して変えてあげることが必要です。しかし、自己否定も単なる「癖」に過ぎませんので、意識して繰り返すようになれば、1週間もすれば、だんだんと自分に対する肯定的な捉え方ができるようになってきます。
このように、「自信を持つ」とは、決して外側に認められることではなく、自分で自分を認め、肯定する気持ちを持つことで得られるものなのです。

他者の評価を追い続けている限りは、いつまでもその基準で生きてしまい、自分を肯定し、安心するという状態に到達することはできません。
心の中や自分の見方を変えてあげるだけで、やがては大きな「自分を信じる肯定感」に結びついていきます。小さな習慣も、意識して続けることで、考え方の根底を変えることにつながります。自分自身を大切に育て直す気持ちで接することから始めてみましょう。
投稿日:2017-07-17
返信 3
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
いかがでしょう。
お子さんとの日常会話の中で、上記の内容をうまく入れ込んでみてください。

また、「留年」という現実を受け入れられずに悶々とゲームや動画にのめり込んでしまっているのでしょう。
この行動も結局は自分を負のスパイラルにしてしまっているのです。

以下に「留年」に関してまとめましたので参考にしてください。
投稿日:2017-07-17
返信 4
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「留年~人生は自らが創る!」

留年することそれ自体がアウトだとは思いません。
ただし、それによって失うものは大きいのです。

留年、あるいは浪人でもいいですが、どちらもそれによってヤバいなと思うものでしょうし、中にはそのために命を投げ出す人もいます。
が、そんなものは先の長い人生を決めてしまうほど致命的なものではありません。
(ただし、安心してもいいものでもありませんが…。)

ただ、留年したことで失うものがある場合があります。
もし、これが病気やケガのような理由であったり、なにか学業以外に特別に打ち込むことを見つけたのだとしたら、失うものは少なかっただろうと思います。

しかし、残念なことにご相談の多くの留年の理由は、基本的には怠けによるものです。
留年してはじめて失う(失った)ものについて意識が行くようになり、そこで自分を変えるご相談者も多くいます。

では、その多くのご相談者が失ったものはなにか。

お金ではありません。
年間約100万円の支払いとストレートに卒業して働いていた場合のお金を失うことは確かに痛いことではありますけども、それ以上のものです。

時間でもありません。
留年が1年間であれば365日、2年間であれば730日。
少なくない時間です。

就職して働くにも、なにかしらのスキルを身に付けるにも、2年間あればある程度の成果や成長は見込めるでしょう。
…ですが、約80年の人生のうちのたかだか1~2年です。
40歳を超えてどん底人生を逆転した人がいることを思えば、10代から20歳前半の1~2年間で全てを諦める理由などありません。

それに植物人間のようでなければ、どんな過ごし方をしていても学ぶところがあるものです。
直接すぐになにかを学ばずとも、振り返ることで得るものがあると思っています。

話しを戻します。
失う(失った)もの………それは「信頼」です。

それは他人からの「信頼」であり、自分自身への「信頼」です。

留年したことで、それもやるべきことから逃げ、怠けて留年したことで失う自信。
元々あまり自信のない人であれば、余計に自信喪失が大きくなります。
自信のなさは行動力ややる気を失わせます。
自信のなさは諸悪の根源とまで言うつもりはないですけど、でも、個人にとっては上手くいかないことの大きな原因の一つだと思います。
様々な性格や悪癖を自信のなさに投げておけば、大体それっぽくなるのですから。

そして、他人からの信頼も失うのです。
もっとわかりやすく言えば、裏切りなのです。
信頼を失う、ということは他者との繋がりをなくすことや希薄なものにすることを意味します。

別に信頼されないから死ぬわけではありません。
お金があれば、おいしいものは食えるし、風俗もあるし、金持ちならばそれだけで寄ってくる人もいるでしょう。
好きなことも出来る。

けれど、その人生は幸せでしょうか。

信頼してくれている親や先生、友人、周囲の人々…。
怠けからくる「留年」という代償は大きな大きな人生の宝物を失うことになるのです。

努力して全力を出し切った結果なら誰も責めませんし、むしろ称賛に値するでしょう。
でも、単なる怠けから、留年(あるいは浪人)が決まってしまった場合。
その結果を真摯に受け止めて再チャレンジのために自らが動かなければ自分の人生を創ることはできません。

重い腰を上げて動き出すことは大きな力が必要です。
でも、大きな石も最初は力を要しますが、ひとつ動き出すとあとは惰性で小さな力でも動き続けます。

最初は大変ですが、腰を上げて動き出し、人生を創っていくのは「自分」なのです!
投稿日:2017-07-17
返信 5
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「留年」に関わらず、世間から「マイナスの事象」と言われていることでも受け止め方次第ではまったく正反対の効果をもたらします。
これに関しては以下を参考にしてください。
投稿日:2017-07-17
返信 6
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「事実は1つ、受け止め方は2つ」

ある調査によると、日本の若者はアメリカ・中国・韓国の若者と比較して 自分自身を肯定的にとらえていない傾向にあるという調査結果が出ています。
しかし、自分自身を肯定的にとらえられない原因は、実は思い込みや勘違いの部分が大きいのです。
人間の習慣として、無意識のうちに脳へ条件づけされた習慣通りの行動を行ってしまうという傾向にあります。
専門用語では、物事をどのように受け止めるかという習慣を「思考習慣」と呼びます。
この思考習慣は以下の2つです。
「マイナス思考」→いつも不満やグチ、無理、できないという弱気なことばかり言っている消極的な人
「プラス思考」→いつも明るく、できることばかり考え、強気で自信にあふれた発言をしている積極的な人
このマイナス思考とプラス思考の差はどこから生まれてくるのでしょうか?
それは、フッと思い浮かべる「かも?」から生まれるのです。
たとえば、否定的なことを思い浮かべた人は、
「できないかも?」
   ↓
「できない姿・状況をイメージ」
   ↓
「あきらめる」
   ↓
「間違いないという否定的確信」

反対に肯定的なことを思い浮かべた人は、
「できるかも!」
   ↓
「できる姿・状況をイメージ」
   ↓
「その為に行動する」
   ↓
「間違いないという肯定的確信」

このように、世の中には 「プラスのかも」と 「マイナスのかも」の 2つがあります。

脳に浮かぶプラスの「かも?」は神様がくれた成功へのプレゼントであり、マイナスの「かも?」は あなたの人生を台無しにする悪魔のささやきでもあるのです。

たとえば、テストで思わぬミスをしてしまった。 よい結果が得られなかったという事実に対して、これを糧として努力を続け、次のテストでよい結果が出れば、最初の失敗はさらに学ぶための刺激、あるいはよい教材になったと言えます。
言うなれば、「失敗」ではなく「将来の教訓」なのです。

発明王と言われたエジソンは電球を発明するまでに1万回失敗しました。
しかし、「失敗だ」とは言わず、こう言いました。
「うまくいかない方法を1万通り発見した」 ・・・と。
まさに、この思考こそがプラス思考というべきではないでしょうか。

成功をめざす過程において良くないと思われる結果は「失敗」ではないのです。
むしろ「学ぶチャンス」、「成功へのプロセス」です。
言うなれば、この世の中に「失敗」はないと言えるのではないでしょうか。
このように考えられる人が「メンタル的にタフ」という人です。

ものごとには「出来事」があって「結果」がありますが、この「出来事」と「結果」の間には必ず「受け止め方」が存在します。
たとえば・・・
【否定的受け止め方】
(A)旅先で雨が降った
 ↓
(B)せっかくの旅行が台無し
 ↓
(C)憂鬱な気分で楽しくない旅行だ

逆に・・・
【肯定的受け止め方】
(A)旅先で雨が降った
 ↓
(B)観光客が少ないかもしれない
 ↓
(C)静かに景色を楽しめるな

自分に自信のない人は、どうしても、自分の「欠けている部分」に焦点が当ててしまいます。

「足(た)らで事たる身こそ安けれ 」
これは禅の言葉です。
「足らん、足らん」言い出したらきりがありません。
足らんけど、足りるところで楽しめる人が素晴らしいのです。
なにげない日常、ちょっとした出来事の中に幸せを見つけられる人、今ある環境を楽しめることは素晴らしいと思います。

思うようにいかないことなど山ほどあるでしょう。
それはそれで受け止めて、そこから学べることを探して次の事へ向かえるような、そんな受け止め方をしてみませんか。

経営の神様、松下幸之助はこう言います。
「運の悪い人とは “自分は運が悪い”と思う人。
運のよい人とは “自分は運がよい”と思う人。」・・・と。

出来事は常に白紙であり、その段階では、「プラス」も「マイナス」もありません。
要は今出来ていなくても、「やればできる」というプラス思考と 「やってもムリ」というマイナス思考の差なのです。

したがって、「事実は1つ、受け止め方は2つ」ということになるのです。

この世の中には、「失敗」も「不幸」もない。
それらは「成功」や「幸福」へのプロセスだ、と考えるとけっこう気持ちが軽くなり、「何でもチャレンジしてやろう」 という気持ちにならないでしょうか。

本気でチャレンジし行動すれば不可能だと思われていることも可能になるのです。
「夢は必ず叶います」

そのためには、先ほどからお伝えしている通り、「受け止め方をプラス」にする必要があります。
その「受け止め方」は言葉で表現されます。

私たちは言葉を使って、物事を受け止め、理解し、考え、表現しています。
言葉は脳の働きによって生まれる心(意識)を表現したものなのです。
言葉を変えれば、心が変わります。
心が変われば、脳の回路も変わるのです。

「プラス思考」とは、「プラスの受け止め方+プラスの表現」です。
脳と心は言葉によってつくられる 、言わば、「言葉は意識のコントローラー」なのです。

「できない」→「できる、やれる」
「ムリ」  →「大丈夫」
「イヤだ」 →「いいね」

心から「実現させたい」と思うことがあればプラスの表現を使いましょう。
断定的な言葉を使うことで、ドーパミンが分泌され、細胞がやる気を出してフル稼働するのです。
「できると思えばできる、できないと思えばできない」
苦しいときは 、「やれる」「できる」で乗り切りましょう!

よく、「性格は生まれつきのものだから絶対に変えられない」というご相談を受けます。
しかし、この考えは正しくありません。
心理学では人間の行動の9割以上が習慣によるものだといわれています。
つまり習慣を変えることで性格 (=習慣的性格)を変えることができるのです。

「過去と他人は変えられない
 変えられるのは未来と自分」

これは、カナダ出身の精神科医であり、1957年に交流分析(Transactional Analysis:TA)を提唱した、エリック・バーンの言葉です。

この言葉の通り、人の行為とか考え方とか、諸々は変えることは出来ないし、過ぎ去ったことも変えられません。
しかしながら、自分のこと、そして、これから起こる未来については、影響を与えられます。
だから、「自分自身」と「これから」にフォーカスをしていくことが大切なのです。

あなたの人生は、あなたの受け止め方・意識・言葉によるどのようにも変えることができるのです。
投稿日:2017-07-17
返信 7
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
いかがですか。
上記にご紹介した内容も日々のお子さんとのコミュニケーションの中で自然な形で伝えてあげてください。
この掲示板に書き込みをいただくほとんどの方にお伝えしているコミュニケーション方法を以下にご紹介します。
投稿日:2017-07-17
返信 8
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「コミュニケーション~①聴く」

■信頼関係の構築
カウンセリングの領域では、
カウンセラーとクライアントの信頼関係の構築を深めることが絶対条件と言われます。
(専門的には、信頼関係を“ラポール関係”と言います)

相手との信頼関係の構築を図り、
さらに深めていくためには円滑なコミュニケーションが大切です。
ではその円滑なコミュニケーションを図るにはどうすれば良いのでしょう。

■「聴き方」
みなさんは、「聴き方」を意識しながら相手の話を聴いたことがありますか。
「話し方教室」とか「話し方の本」というのはありますが
「聴き方」に関する本は意外と少ないのです。
しかし、円滑なコミュニケーションを図る上では、
この「聴き方」が特に重要となります。

ここではあえて「聴く」という文字を使います。
物理的に音が耳に届く「聞く」でもなく、
言葉であれこれと尋問する「訊く」でもなく、
「心」の文字が入っている「聴く」です。

しかも、文字を分解すると「耳」の右側には「十」「四」「心」となります。
「14の心」とは……
諸説ありますが、以下のようなことが言われているそうです。

・「14の心で聴く」(仏教)
仏教の、八正道(はっしょうどう)と、六道(ろくどう)を足した数(8+6=14)
様々な視点から聴いてあげましょうということ。

・「14の心で聴く」(年齢)
14歳の時の心で聴く…………つまり、純粋な気持ちで聴きましょうということ。

話が冒頭から逸れてしまいました(汗)。

要するに、相手を受け入れて相手の話に耳と心を傾けることを意味します。
「四」の向きを変えて、縦にすると「目」にも見えます。
そして、「十」を「プラス」と捉えれば……
「耳」だけではなく、「目」と「心」でも聴きましょう……とも言えますね。
これを専門用語では「傾聴」と言います。

相手の話を上手に「聴く」ためには以下の2つの聴き方に分かれます。
その2つとは……
「受動的聴き方(パッシブリスニング)」と
「能動的聴き方(アクティブリスニング)」です。
それぞれポイントは3つあります。

■「受動的聴き方(パッシブリスニング)」の3つのポイント
1.黙って聴く
これは簡単なようで意外と難しいです。
しかし、すべての「聴き方」のベースとなる姿勢です。
相手の話しに意見を割り込まず、まずは黙って聴いてあげます。
黙って相手を聴き、受容してあげることで信頼関係はさらに強いものになるでしょう。

2.うなずく
「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。
1対1で話したときに、どのように影響を及ぼすか……という実験結果から出された法則です。

話の内容などの「言語情報=7%」、
口調や話の早さなどの「聴覚情報=38%」、
あいづちやうなずきなど、見た目などの「視覚情報=55%」
の割合であったという実験結果があります。

人は話の内容などよりも、話をしている際の態度や姿勢
……の方が影響力は大きいのです。

「ういなずく」には、話しの内容により大きくうなずいたり、
小刻みにうなずいたりする聴き方によって信頼関係を深めていく方法があります。

大きくうなずくときは
「なるほどねぇ~」という意味があり、
小刻みなうなずきは「もっと話して」という意味をもちます。
それにより相手は「聴いてもらえている」という満足感が得られます。

3.思いを引き出す
「それ、おもしろそうだからもっと聴かせてよ」
「それ大変だったね。もう少し詳しく話して」
「それについて、君のほうでも何か言いたいことがありそうだね」
「君にとって大事なことのようだね。詳しく聴かせて」などのように
ひと言、付け加えることで相手を気持ちよく話させてあげることが大切です。

■「能動的聴き方(アクティブリスニング)」の3つのポイント
1.話しを繰り返す
相手の発した言葉の語尾をこちらが繰り返して発しながら聴く方法です。
会話にいいリズムがうまれて話しやすくなります。
そして、相手は
「自分の話を聴いてもらえている。理解してもらえている」
となります。

ただし相手が意見を求めている場合は、
繰り返しによる聴き方はいったん中断してください。
相手から何かを質問をされている場合に、
その質問を繰り返しても堂々巡りになってしまいます(笑)。
その際は、はっきりと自分としての回答をしてあげると良いでしょう。

2.話しをまとめる
相手の話をある程度の段階でまとめてあげると、
会話のリズムにアクセントがつき、これも効果的です。

例えば、相手が悩みを打ち明けたとします。
悩みを打ち明け始めると人は一気に捲くし立てるように話し始めます。
それこそ途中でさえぎりたくなるくらいに……。

その際に、最後まで聴いて、
それをまた繰り返す方法(話しを繰り返す)を行うと、
時間が掛かる作業ですし、余計に混乱が生じます。
その際はある程度こちらで話をまとめてあげるのです。

3.気持ちをくむ
「それは嬉しかったね」
「それは悔しいね」
「それは腹が立つよね」

こんなふうに相手の心の中の気持ちを
こちらの言葉として伝えることで、
相手は安心した気持ちで話しを出来ます。

高級クラブに高いお金を払ってまで、
サラリーマンが通うのは、
高級クラブのママさんたちは
この「気持ちをくむ」など、聴き方に長けているからなのです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
聴くとは、愛することである
長田弘(詩人)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
投稿日:2017-07-17
返信 9
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
「コミュニケーション~②伝える」

■伝え方
相手に何かを思いを伝えるときには
相手に「何を伝えたか」ではなく、「何が伝わったか」が大切です。

そのためには「言葉」が大切です。

「これは言わなくてもわかるだろう」
「恥ずかしくてこんなことは言えない」

まずはそういった考えを排除して時間をたくさん使っていきましょう。

相手にメッセージを伝えるとき、次の2通りの方法があります。
それは、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」です。

コミュニケーションをはずす人は、
往々にして主語が「YOU=あなた」の「YOUメッセージ」
になってしまっているケースが多いです。

相手に思いを伝えたいときは、「Iメッセージ」が効果的です。
相手の行為や人格を非難・否定せず、事実を述べる伝え方です。

例えば、あなたがリビングで読書をしているときに、
家族の誰かがリビングに来て、大きな音でテレビを観始めたとしましょう。

静かな状態でゆっくり読書をしたいのにテレビの音が気になって集中できません。
ついつい、感情のままに
「うるさい!」
「ボリュームを抑えろ!」
「別の部屋に行け!」
と思ってしまうケースはないでしょうか。

これは主語が「あなた=YOU」になっています。
「“あなたが”うるさい!」
「“あなたが” ボリュームを抑えろ!」
「“あなたが”別の部屋に行け!」

こちらの思いを正確に伝え、
相手とのコミュニケーションもはずさない方法は
主語が「私=I」の「Iメッセージ」です。

「あなたが急に大きな音でテレビを観ることによって、
私は集中して読書ができなくて
困っているんだよ」

これが「Iメッセージ」です。

ポイントは「行動」「影響」「感情」です。

行動 → あなたが急に大きな音でテレビを観ることによって
影響 → 私は集中して読書ができなくて
感情 → 困っているんだよ

でも、その後に「だから、あなたはこうしなさい」
と言ってしまうと、せっかくの「Iメッセージ」が
その瞬間に「YOUメッセージ」になってしまいますので注意が必要です。

「Iメッセージ」で思いを伝えると
相手はこちらの思いをちゃんと受け止めてくれるケースが多い
……と言われています。

■「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替え
自分の意見を伝え、
相手の考えを聴くと
いうのはコミュニケーション(会話)の基本です。

しかし、いくら「Iメッセージ」を活用して伝えても、
「相手を変えてやろう」という想いが心の奥底にあると、
しつこく何度も同じメッセージを発することになります。

これは「審判的表現」と言い、
圧力によるメッセージ(=お前が変われ!)になってしまいます。

その際は、まず相手の立場に立ち切って傾聴することが大切です。
これが「Iメッセージ」と「聴き方」との切り替えのタイミングです。

相手の話を聴くことにより、相手の「抵抗」がとれて
相手は安心して、自ら変わることができるのです。

また、相手の立場を理解することで、
こちらの心にも変化が現れることもあり、
他者理解と自己成長が同時に促進されます。

「期待と願望」、「推論と思い込みのズレ」
が対人関係のトラブルの元になるのです。
大切なことは“相手を変えようとせず、相手をわかろうとせよ”です。

コミュニケーションとはキャッチボールのようなものです。
いくら良いことでも一方的な話と言うのは聴いていてつらいものです。

だから、コミュニケーションがドッジボールにならないように、
「聴き方」や「伝え方」を意識して
相手とのコミュニケーションを図り、信頼関係の構築に努めてください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
伝えることをあきらめちゃいけない。聞く気持ちがある人には、必ず伝わるから。
木藤亜也(脊髄小脳変性症患者)「1リットルの涙」著者
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
投稿日:2017-07-17
返信 10
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
長々と申し訳ございません。

冒頭で「自分で立ち直れるように適切な助言をしながら、見守る」と書かせていただきました。

親と言う字は「木」の上に「立って」「見る」と書きます。
お子さんを高い位置から俯瞰して見守ってあげてください。
そして、いちいち木から降りてあれこれ言うのではなく、
いざという時だけ木から降りて助言をしてあげてください。

その「いざという時」が今であれば、木から降りて上記のような内容のことを助言してあげてください。

そして、もしもよろしければこの場で色々とお話ししましょう。
投稿日:2017-07-17
返信 11
しょこさん
ありがとうございます削除
丁寧に返信いただきまして恐縮です。
じっくり読ませて頂いて消化してからとも思いましたが。

まさしく
「本人が努力してきた過去がある、才能がある、周囲から認められている、客観的に見てできている」という実態に関わらず、本人が「“自信を持てない”と思っている」

この状態です。
私は息子が小さい時から否定することはせず、どちらかというと褒めて、認めて育てたという意識があります。
体は小さいながらも負けず嫌いでとても努力家でした。
勉強も365日しているような子でしたので、今の状態は本当に心が疲れているんだと思って暮らしていますが、不安ですし、また悩んでる姿にどうにかできないものかと相談させて頂いた次第です。

いろんなサイトで不登校は親のせいではないと書かれていても
年の離れた姉がいて一人っ子状態でしたので、転ばぬ先の杖の役目をしすぎていたのではと思ったり、また勉強しなさいとは言わなくても、高学歴の方が将来間違いないという考えを知らず知らずのうちに押し付けてプレッシャーになっていたのではと子育ての後悔もあります。

本人が返信2や6に書いてくださった内容を読むことができたらどんなにいいかとも思いますが、
幸いゲームの話から私とも普通にコミュニケーションを取れる状態になりましたので今できること、伝えられることは教えていただきました聴き方、伝え方を意識して背中を少しでも押せるように過ごしたいと思います。

たくさん不登校カウンセラーのサイトがある中で本当に信用していいものか、それでも頼りたいという葛藤がありました。
こちらで相談させて頂けるのはとてもありがたいです。
また、よろしくお願い致します。

投稿日:2017-07-17
返信 12
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
ご返信、ありがとうございます。
内容をご理解いただき、是非とも実践して頂ければ幸いです。

確かに不登校に関連するカウンセラーは星の数ほど存在します。
お願いしたいのは、色んなカウンセラーの意見を聞いて、取捨選択して頂きたいと考えています。
我々の助言が効果的ではないケースもあれば、効果的だったというご意見も頂戴しています。
ネット等による情報が氾濫しているいまだからこそ、自分たちに合う方法を探し出して頂きたいと思います。

もちろん、我々も長年の経験から自信を持って助言をさせていただきます。
でも、「カウンセラーは答えを与えない」というのも我々のスタンスです。
答えを与え過ぎるとそれに頼り切りになり、「カウンセラー依存」に繋がってしまいます。

我々はお一人おひとりに寄り添い、徹底的にお話しを聴き、いい方向に向かうように一緒に考えて参ります。

実践して上手くいかなかったこと、(もちろん上手くいったこと)などをこの場で話し合っていきましょう。
投稿日:2017-07-18
返信 13
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
一点気になった点です。
「褒めて育ててきた」という点です。
これは子育てでは「良し」と言われて来ています。
もちろん、認めてあげる、褒めてあげるというのは時には良いことです。
でも、そればかりではいけません。
その逆効果も知った上で褒めてあげて欲しいと思います。

以下、参考にしてください。
(あくまでも参考です。このような場合もある・・・という程度で)
投稿日:2017-07-18
返信 14
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
ほめて育てる…は逆効果
「ほめて育てる」ことは子どもにとっては逆効果!…そんな場合があります

今、子どもたちの中で問題となっていること・・・それは自己評価の極端な低さです!
内閣府の調査によると、「日本の子どもはアメリカや韓国・中国の子どもと比べ自己評価が低い」とのことです。

自己評価は英語では「self-esteem」…自己肯定感とか自尊感情と言われることもあります。これは単なる「自信」とは違います。
自己評価とは自信があるとか、ないとかと言う以前のレベルで、「自分は生きている意味がある」「存在価値がある」「大切な存在だ」「必要とされている」…という感覚のことです。

今の子どもたちは、この「自己評価」が低い傾向にあります。
「どうせ僕なんか~」「どうせ私なんか~」・・・この「どうせ~」という言葉が出たら相当、自己評価が下がっていると見ていいでしょう。そのような場合はしばらく叱ったりするのをやめて徹底的に話しを聴いてあげることが大切なのです。

この「自己評価」は二段階に分かれています。

第一段階は「存在に対する安心」
つまり…「自分はここにいて良いんだ」「ありのままで良いんだ」「存在価値があるんだ」「いらない人間なんかじゃないんだ」…という感覚。
これは親が自分の存在を喜んでくれるということから育まれます。

第二段階は「能力に対する自信」
これは…「勉強が出来る」「スポーツが出来る」「お手伝いが出来る」…という自分の能力に対する自信。
これは周囲の人からほめられることで育まれます。

普通、自己評価とか自信とかいうと第二段階の方を問題にする傾向があります。自信のない子に自信をつけさせるために「ほめて育てる」ということをしがちです。でもこの効果があるのは、あくまでも第一段階の自己評価が十分育まれていることが前提です!それが欠けている子どもに対しては「ほめて育てる」ことは逆効果になる可能性もあるのです。

なぜ逆効果なのでしょうか?
存在への安心が極端に欠けている子ども…つまり「自分は存在価値のない人間だ」という子どもは、ほめられることで自分の存在価値を理由づけます。ほめられている間は良いのですが、ほめられなくなると存在価値を失ってしまいます。だからほめられることだけに全精力を注ぐのです!そのために自己主張したり反抗したりすることが出来なくなります。いわゆる「過剰適応」の状態です。

その結果、手の掛からない聞き分けの良い「良い子」になります。
一見、結構なことじゃないかと思いがちですが、でもこれは良い子は良い子でも、大人にとっては「都合が良い子」なだけです。本人にとっては常にほめ続けられなければ不安になり休むことも出来ず常に全力疾走!

当然、そのうちに息切れを起こします。ひたすらにほめられ続けられて、どんどん過大な役割を求められ、ついには頑張れなくなります。
だれにも相談出来ずにやっとの思いで親や教師に相談しても「まぁ~大変だけど頑張れ!」としか言ってもらえず、「これ以上、頑張れないから相談したのに、まだ頑張らなきゃいけないのか」と絶望するのです。そう思ってしまった時は深刻な危機が訪れます。

「これ以上、頑張れない。期待に応えられない自分は存在価値のない人間だ」そんなふうに思いつめて自殺を図ったり苦しさのあまりに周囲に危害を加えるようになってしまう可能性もあります。

大切なのはほめておだてることではありません。子ども自身の存在を認め、喜び、「生まれてくれてありがとう!」と心から思えるかです。
投稿日:2017-07-18
返信 15
しょこさん
ありがとうございます削除
また丁寧にご返事頂きましてありがとうございます。

息子が不登校になった時から私は試されているような感覚でした。

勉強しなくても、スポーツ頑張らなくても僕を認めてくれるの?認めてくれるんだよね?と。

もちろん小さい時から存在自体も愛おしかったのは間違いなかったですが、
頑張ったことへの評価、ましてや頑張って結果がついて来た時の評価をその都度していましたし、過度の期待、こうあるべきと言う私の考えを押し付けていたのかもしれません。

一時荒れて自傷するのではと心配な時期もありましたが、今はもう家では不登校になる前の息子と同じですし、優しい言葉も言ってくれるようになりました。
高校生の息子と試験や部活のスケジュールに焦らせられる事なくゆっくりのんびりできる今の時間も貴重な時間と捉えることができるようになりました。

先日自分から専門学校の話や高認試験の話をして来ました。
こちらで教えていただいた通りに聴く事を意識して会話し、
また、やりたい事を見つけて慌てないで、なんでも応援するよと伝えました。

ますます表情も明るくなり元気になりましたので、私も先走りたくなりますが、一歩一歩進んでいきたいと思います。
投稿日:2017-07-20
返信 16
若者教育支援センターさん
しょこさんへ削除
そうです。
一歩ずつ、ゆっくりと・・・。
もしも先走りしそうになったらこの掲示板のことを思い出してください。

そして、もしもよろしければしばらくこの場で話をしましょう。

我々は応援します。
投稿日:2017-07-20
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