10月24日 危険ドラッグ
最近、成人者のひきこもりが急増する中、危険ドラッグの相談も後を絶たない。
本日、保護した成年も「20歳、男性、ひきこもり、危険ドラッグ依存」というケースだった。
これまでシンナー、大麻、MDMAなどは、不良の遊び道具というイメージが強かった。しかし、アロマやお香というジャンルで広まった脱法ハーブは、シンナーや覚せい剤など薬物を吸引するという危険性をまったく感じさせない「オシャレ感」がある。また、ネットショッピングで安価にしかも簡単に入手ができてしまうことから今まで接点がなかった一般人にも深く浸透している。
危険ドラッグは、麻薬や覚醒剤と同様の作用をもたらすが違法性を逃れるため化学構造を変えいるため、意識障害、嘔吐、けいれん、呼吸困難などを起こし死亡するケースもある。「オシャレ」どころか覚醒剤以上に危険!!
ひきこもりがお酒に依存してしまうケースは珍しくない。しかし、ドラッグとなると、自分の意志では感情をコントロールできなくなってしまうため非常に危険である。やり場のない怒りが社会に向けられたとき、無差別に人を傷つけることになるかもしれない。
10月20日 愛知少年院
愛知県豊田市にある中等少年院を訪問しています。
保護者からの依頼を受け、院内で少年のカウンセリング、進路相談を行っています。
少年院とは、家庭裁判所による少年審判の結果、少年院送致を言い渡された少年を収容するための矯正施設・更生施設です。期間は、特修短期処遇(4ヶ月以内)、一般短期処遇(6ヶ月以内程度)、長期処遇(原則2年以内) に分かれており、規律違反を犯したり生活態度が悪いと、そのぶん期間も延びてしまう。
しかし、立ち直りの決意を持って出院した少年も、社会に出た後、再び犯罪を犯す例が少なくない。個々のケースによって理由は異なるが、少なくとも彼らの「更生」が少年院だけで完結させられるものではないことは明らかである。
少年たちの再犯を防ぐには彼らを非行に走らせた要因をできる限る取り除く必要がある。僕は、「親子関係が修復しきれていない子」「交友関係が断ち切れない子」など出院後に再犯の危険がある少年を学校で預かり、いち早く社会に復帰できるよう生活や学習、就労のサポートを行っています。
10月14日 第3回くまもと 「子ども・若者よりそいシンポジウム 」
本日は、熊本県が主催する教育シンポジウムに講師として参加しました。第一部で「現代の若者をどう理解し、どう支援するか」というテーマで講演をさせて頂きました。
第二部では、「崇城大学准教授の園部博範氏」をはじめ「とら太の会の山下理事長」「熊本・雨やどりの会の足立代表」の方々とディスカッションをさせて頂きました。
台風19号が接近し、天候の悪い中、多くの方々にご来場いただきました。また、県内や佐賀県からも多くの保護者の方々が応援にかけつけてくれました。本当に感謝!感激です!
10月2日 【少年事件】窃盗、建造物侵入 in 大分県
9月末に窃盗、建造物侵入で逮捕された少年に会うため大分少年鑑別所を訪問しています。
今回の少年は、学校、スクールカウンセラー、病院、児童相談所、警察、県警少年サポートセンターなど「行政のたらい回し」で問題が悪化したケースです。これは、よくあるパターンなのですが、最初は些細な不登校から始まり、学校に相談したところ色々なところをたらい回しにされ、学校復帰したころには問題児としてのレッテルが張られている。自暴自棄になり次々と問題を起こす子ども、誰を頼っていいのか分からない親。出口の見えない親子を救うため全力を尽くします。
僕は、このように事件を起こしてしまった少年(家庭裁判所の審判を控える子)が鑑別所や少年院へ送致されないようサポートする仕事も行ってます。それって弁護士の仕事では!?と思われる方も多いと思いますが少年審判の場合、再犯の抑止や更生を目的としており、処分決定まで「家庭環境」「生育歴」「親子関係」など様々な調査が行われるため、本人たちの反省を促すだけでなく再び非行を起こさないよう環境を整備する必要があるのです。